時代小説最前線(2) の商品レビュー
1994年発行、新潮社の単行本。17編。宮城谷昌光『玉人』既読。唯一の中国物。最初の燭台の幻想的な女人と現実の女人とがシンクロする点は素敵。でも途中の男が女性を放置する部分がどうもしっくりこない。もしかしたら原典のママなのかもしれませんが。竹田真砂子『かぶき大阿闍梨』高慢な主人公...
1994年発行、新潮社の単行本。17編。宮城谷昌光『玉人』既読。唯一の中国物。最初の燭台の幻想的な女人と現実の女人とがシンクロする点は素敵。でも途中の男が女性を放置する部分がどうもしっくりこない。もしかしたら原典のママなのかもしれませんが。竹田真砂子『かぶき大阿闍梨』高慢な主人公がやり込められる話、ではなく職人の愚鈍な男に感じるところがある、という話。不思議と心地よく感じる話である。 収録作:『小さな清姫』伊藤桂一、『下手人』藤本義一、『櫟の根かた』杉本苑子、『忠直卿御座船』安部龍太郎、『玉人』宮城谷昌光、『凌霄花』安西篤子、『野ざらし仙次』高橋義夫、『一会の雪』佐江衆一、『清貧の福』池宮彰一郎、『笠地蔵峠』清水義範、『命十両』南原幹雄、『かぶき大阿闍梨』竹田真砂子、『高坂蔵人の反逆』長部日出雄、『梵鐘』北方謙三、『萩灯籠』梅本育子、『桜田御用屋敷』小松重男、『金平糖』戸部新十郎、 備考:「週刊新潮」掲載〈読切時代小説〉の93年11月25日号~94年3月24日号文をまとめたもの。『桜田御用屋敷』小松重男は「桜田御用屋敷」(新潮社刊)に収録、
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