北の分水嶺を歩く の商品レビュー
野村良太「『幸せ』を背負って」からの流れで手に取った。 野村のほうが若さと青春と情熱の山行だとすれば、こちらの工藤は中年の諦念と意地の山行といった趣である。 不要なものは悪いと思いつつ捨てていったり、駅舎を寝床に提供してくれなかった駅員へ心の中で悪態をついたり、テントで酒を飲みす...
野村良太「『幸せ』を背負って」からの流れで手に取った。 野村のほうが若さと青春と情熱の山行だとすれば、こちらの工藤は中年の諦念と意地の山行といった趣である。 不要なものは悪いと思いつつ捨てていったり、駅舎を寝床に提供してくれなかった駅員へ心の中で悪態をついたり、テントで酒を飲みすぎて吐いたり、コミカルに書かれいる一方、いまから30~40年前に、スマートフォンもGPSもない中でこの山行をやり遂げたのが凄まじい。 やり遂げた直後、達成感を味わうでもなくビールを飲むところなど、とても人情味がある。 あとがきに記された情熱的ながら文章が、その後の野村の大山行を後押ししたのだと思うと、非常に感慨深い。
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襟裳岬から宗谷岬までを縦走した記録。日高山脈の冬季縦走をきっかけに北海道主脈を10年、130日間かけて歩いている。若いときには40kgの荷物を持って。日程の1/3は停滞という計画。冬の北海道では、そのぐらいの計画でないと歩けないのかもしれない
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