発明戦争 の商品レビュー

木村哲人(著者)

2021/03/31

エジソンについてなんの思い入れもないし、伝記も読んだことはないけど、読んでびっくり。イメージとはかなり違うんですね。イギリス人やフランス人から恨みを買っているというのも頷けるし、電気椅子発明の経緯に至っては、きっと彼は地獄行きなんだろうなと思った。

それにしても、電灯、電話、蓄音機、映写機といった、考えてみればどれも画期的で社会構造を変えるほどに革命的な発明がこれほどまでにドラマチックに生まれたものだったとは。
それぞれの発明に関わった技術者や学者などの経緯についてもしっかり描かれているし、技術者たる著者ならではの特許や技術的な内容にも詳しく、読み応えは十分。

ベルがなぜ電話を発明できたかについても、家柄やベースとなる教育からの必然性が感じられ、感動ものである。