異色官僚 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
NHKドラマにもなった『官僚たちの夏』のモデルになった豪腕官僚「佐橋滋」の半生。 佐橋は岐阜県出身、名古屋の東海高校を経て東大から通産省。秘書課長、仙台産業局次長を経て通産事務次官。 本人の著作なので、やや美化した記述に傾く嫌いはあるが、アナログ時代の仕事風景や、出世するべくして出世した人が若い頃からどのような考え方をしていたのかをうかがい知ることができる。 ハイライトは本省から地方出先機関への異動内示を受けたときに、秘書課長(人事責任者)と戦う場面。 理を尽くして自分の意見を伝えつつも、最後は全体のバランスを考えての決断に至る。 やがて次官に登った佐橋は、退任時にこのようなスピーチをする。 "ポストは仕事のためにあることを忘れないで欲しい。ポストは君たちのためにあるのではない。いわんや出世のための階段のごとく考えるものがあるとすれば、それはとんでもない心得違いというべきである。1つのポストについたら、悔いの無いよう全身全霊をもってその仕事に当たるべきである。そのポストを死に場所と考えるべきで、次のポストのために力を温存しようなどという考えを少しもおこすべきでない”
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