姓名と日本人 の商品レビュー

板垣英憲(著者)

2009/10/04

93年に起こった「悪魔ちゃん」命名事件を発端とした
日本人の名前に関する考察をまとめた本。

他にも、夫婦別姓や台湾人に日本名を押し付けた歴史の項など
物凄く面白いテーマの本なのだが
本当に残念なことに、
「“悪魔ちゃん”と名付けて何が悪い！」という
著者の主観が節々に混入されている。
著者がもっとニュートラルな立場で書いていれば
本当に面白い本になっただろうに。

「「悪」も「魔」も常用漢字だからOKだ！」という訴えの他
「「護煕」なんて読みにくい名前に比べて
　「悪魔」のなんと読みやすくてポピュラーなこと！」と主張し
挙句には、
「同級生のお母さんの名前が●●と聞いて笑い転げた」
「**という名前の女の子に***というあだ名をつけていじめた」
と、自身の経験を語っているくせに
「悪魔ちゃんという名前だからって
　将来いじめられるかどうかなんてわかんないじゃん」と息を捲く。

もう、『悪魔ちゃんって名付けたっていいじゃない！』
ってタイトルの本を別に出版して欲しい。