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平安の都 の商品レビュー

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2013/09/23

「京都宮中」 「平安京の内と外」 「平安京の寺と社と祭り」 「平安人の暮らし」 「平安京人物志」 のカテゴリに分かれ、その中にさらに詳細な項目があり、 その項目ごとに見開き1P程度の解説がなされる。 巻末に家系図や平安京の地図の掲載があるが、 できれば吉川弘文館の『日本史年表・地...

「京都宮中」 「平安京の内と外」 「平安京の寺と社と祭り」 「平安人の暮らし」 「平安京人物志」 のカテゴリに分かれ、その中にさらに詳細な項目があり、 その項目ごとに見開き1P程度の解説がなされる。 巻末に家系図や平安京の地図の掲載があるが、 できれば吉川弘文館の『日本史年表・地図』の平安京地図などを用いて、 現在の京都地図の上に平安京を重ねた図を見つつ読むのが、 より一層京都の土地の上で、平安時代の人々が、 どんな生活をしていたの思いを馳せやすくて楽しいと思われる。 全編真面目な解説かと思いきや、筆者がタイムスリップしたり、 「我輩の名は大江朝臣匡房。」などと始まり、 遊女の世界を語りだすものもあって茶目っ気がある。 各項目は続きものではないので、どこから読んでも楽しめる。 好きな項目だけ読んでもよい。 平安京人物志は、それぞれの人物に対する語りが熱いものが多かった。 淳和天皇が歴代天皇の中で唯一、 散骨によって最期を飾ったとは知らなかった。 後白河院は今様の謡い過ぎで生涯で三度も声をつぶしたという。 今年読んだ本ベスト5に入る勢いで全ページ目が離せない良い本。

Posted byブクログ