平安の都 の商品レビュー
「京都宮中」 「平安京の内と外」 「平安京の寺と社と祭り」 「平安人の暮らし」 「平安京人物志」 のカテゴリに分かれ、その中にさらに詳細な項目があり、 その項目ごとに見開き1P程度の解説がなされる。 巻末に家系図や平安京の地図の掲載があるが、 できれば吉川弘文館の『日本史年表・地...
「京都宮中」 「平安京の内と外」 「平安京の寺と社と祭り」 「平安人の暮らし」 「平安京人物志」 のカテゴリに分かれ、その中にさらに詳細な項目があり、 その項目ごとに見開き1P程度の解説がなされる。 巻末に家系図や平安京の地図の掲載があるが、 できれば吉川弘文館の『日本史年表・地図』の平安京地図などを用いて、 現在の京都地図の上に平安京を重ねた図を見つつ読むのが、 より一層京都の土地の上で、平安時代の人々が、 どんな生活をしていたの思いを馳せやすくて楽しいと思われる。 全編真面目な解説かと思いきや、筆者がタイムスリップしたり、 「我輩の名は大江朝臣匡房。」などと始まり、 遊女の世界を語りだすものもあって茶目っ気がある。 各項目は続きものではないので、どこから読んでも楽しめる。 好きな項目だけ読んでもよい。 平安京人物志は、それぞれの人物に対する語りが熱いものが多かった。 淳和天皇が歴代天皇の中で唯一、 散骨によって最期を飾ったとは知らなかった。 後白河院は今様の謡い過ぎで生涯で三度も声をつぶしたという。 今年読んだ本ベスト5に入る勢いで全ページ目が離せない良い本。
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