武家屋敷 の商品レビュー
これは落語の本ではないが、、、 落語『井戸の茶碗』に、屑屋から小仏を買った江戸屋敷住まひの侍が、その屑屋が通るのを窓から呼び止める場面がある。噺の中では、この屋敷は芝白金の細川屋敷で、武士が住むのは屋敷の周りを囲んでゐる表長屋らしい。この場面では武士が上から路上に立つ屑屋と話して...
これは落語の本ではないが、、、 落語『井戸の茶碗』に、屑屋から小仏を買った江戸屋敷住まひの侍が、その屑屋が通るのを窓から呼び止める場面がある。噺の中では、この屋敷は芝白金の細川屋敷で、武士が住むのは屋敷の周りを囲んでゐる表長屋らしい。この場面では武士が上から路上に立つ屑屋と話してゐるから、だうやら二階建ての設定だ。問題は果たしてこの表屋敷は本当に二階建てであったのか、仮にさうだとしても二階は窓のない天井裏(アティック)だった可能性もある。 したがって僕の見るところ、武士と屑屋は同一レベルの視線で無双窓を通して話をすることになり、時代考証がすぎると落語として面白くなくなる。 こんなつまらぬことを考えて読むのも本を読む楽しみであらうか。
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