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YS-11 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2020/02/17

26年前に買って、ずっと積読状態だった本。 やっと読み切りました。 この本に描かれているのは昭和10年代半ばの戦中から、戦後の昭和、平成の初期までの、日本の工業界と政治経済界の動き。 「日本初の国産旅客機YS-11」を生み出した国家プロジェクトの始まりから終わりまで、そこに関...

26年前に買って、ずっと積読状態だった本。 やっと読み切りました。 この本に描かれているのは昭和10年代半ばの戦中から、戦後の昭和、平成の初期までの、日本の工業界と政治経済界の動き。 「日本初の国産旅客機YS-11」を生み出した国家プロジェクトの始まりから終わりまで、そこに関わった人々、そこで起こった出来事が克明に記されているドキュメンタリー。 飛行機好きな私としては、YS-11が造られていく過程の物語として、エンジニア達の奮闘ぶりを楽しめた部分は沢山ありつつも、YS-11がビジネスとしての成功には至らず、事業が継続しなかった点がなんとも中途半端で、残念な歴史であることを知り、難産の末に産まれたYS-11の不憫さを感じました。

Posted byブクログ

2017/01/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1994年刊。戦前、軽馬力では世界最高の格闘戦闘機零戦を開発した日本の航空機業界。一面では世界の航空機技術を席巻した感はあったが、敗戦により数年間は航空機開発が禁止され、その技術発展から完全に取り残された。しかも、平和憲法下、軍用機開発の制限の中、大空に再び国産航空機を飛翔させる夢を追い求め、旅客機として就航したのがYS-11。しかし、その開発が、順風満帆でなかったことは勿論、開発過程には機械構成技術の問題、リスクヘッジとチャレンジのバランスの悪さ等、日本の技術開発の問題が集積されたものと言えた。 本書は、このYS-11の製造秘話を通じ、これらの問題点を炙り出そうとする。当然、現在の航空機開発、あるいはロケット開発にも同様の問題が隠れているはずであり、よき参考例になることは間違いなかろう。

Posted byブクログ