一本の茎の上に の商品レビュー
吉野弘の「祝婚歌」 健康で 風に吹かれながら 生きていることのなつかしさに ふと 胸が熱くなる そんな日があってもいい そして なぜ胸が熱くなるのか 黙っていても 二人にはわかるのであってほしい 尹東柱の「弟の印象画」、 「大きくなったらなんになる」 「人になるの」 これだ...
吉野弘の「祝婚歌」 健康で 風に吹かれながら 生きていることのなつかしさに ふと 胸が熱くなる そんな日があってもいい そして なぜ胸が熱くなるのか 黙っていても 二人にはわかるのであってほしい 尹東柱の「弟の印象画」、 「大きくなったらなんになる」 「人になるの」 これだけ読んでも心が満たされる。
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世界地図を逆さまにした時に、首飾りのようにみえる日本列島に、はるか昔に渡ってきた人々。 「一本の茎の上」にあるのは顔。長い時を経て、さまざまな地域が融合してきたことを感じさせる顔に出会った時、茨木さんはその不思議に魅せられるのだろう。私たちはひとりひとりが、はるか昔の人とそれぞれ...
世界地図を逆さまにした時に、首飾りのようにみえる日本列島に、はるか昔に渡ってきた人々。 「一本の茎の上」にあるのは顔。長い時を経て、さまざまな地域が融合してきたことを感じさせる顔に出会った時、茨木さんはその不思議に魅せられるのだろう。私たちはひとりひとりが、はるか昔の人とそれぞれ繋がっている。 祝婚歌のことや、みちのくのこと、羽黒山のこと等、きっと後々読み返したいことばかり。手元に残しておきたい本。
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再読。 茨木のり子に教えられたもの―山之口獏、金子光晴、山本安英。 すっと背筋を伸ばして硬質な言葉を紡ぎつつ、クスッと笑えるようなやわらかさももっているのは、やっぱり大阪のひとやなぁ。 装丁がうつくしい。本文もゆったりと組んである。呼吸を整え、心を落ち着けて向き合いたい本である。
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美しい日本語のエッセイ。詩人であるだけに言葉の選び方がいい。残念だったのはもっと早く知っておきたかったこと。作者だけでなく、文中に出てくる人物の生前の姿を見たかった。
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