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街道をゆく(35) の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2010/10/17

オランダという国の成り立ち、国民性、日本との深い関わりが知れて最後まで興味深く読めた。またそれらを解説する司馬遼太郎の技術はさすがとしか言いようがない。 司馬遼太郎が殺戮を描く時、そこに感情は込めず淡々と事実を述べる。それによって、その戦いが持つ意味を誤らずに済む。 メモとして...

オランダという国の成り立ち、国民性、日本との深い関わりが知れて最後まで興味深く読めた。またそれらを解説する司馬遼太郎の技術はさすがとしか言いようがない。 司馬遼太郎が殺戮を描く時、そこに感情は込めず淡々と事実を述べる。それによって、その戦いが持つ意味を誤らずに済む。 メモとして、 オランダは自由の国。小国として生きていくためには争っている場合じゃない。人種も宗教も。 ニシンで栄え、日本までやって来た。それが日本との関わりの始まり。そして、日本語にはオランダ語源の言葉が意外ち多い。 オランダ出身のレンブラントは歴史上初めて庶民を描いた。 オランダの干拓技術は江戸時代に日本に伝わり、今の土木技術の土台となっている。 脱線気味の話として、オランダ料理は不味いので隣のベルギーに行く人が多い。 逆にベルギーはヨーロッパの中心に位置し、 いろいろなものが集まるため、外国旅行者は少なく、家の事にお金をかける。 ◎ベイラント(16世紀の商人)の自由 資本主義的な自由と倫理観がベイラントという商人の発言によって定義づけられた。小国なのに、今に至る経済、哲学に関わる事象が多い。

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2010/06/18

オランダ行く前に読もうと思って…その後、一年経ってしまった本。20年前の話ですが、気候変動への関心とか当時の様子が分かるのは興味深い。あと、オランダのベルギーネタジョークのひどさと言うかなんと言うか…。

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2011/09/17

オランダ紀行文ではあるが、それよりは日蘭関係やオランダの文化、歴史、宗教、気質についてまとめられた上質のオランダ案内書と言える。ライデン大学、シーボルト、咸臨丸の建造場所ルーベンス、ゴッホ、レンブラントなどなど聞き覚えのある地名、有名人がいろいろ出てきて非常に興味深い。これからオ...

オランダ紀行文ではあるが、それよりは日蘭関係やオランダの文化、歴史、宗教、気質についてまとめられた上質のオランダ案内書と言える。ライデン大学、シーボルト、咸臨丸の建造場所ルーベンス、ゴッホ、レンブラントなどなど聞き覚えのある地名、有名人がいろいろ出てきて非常に興味深い。これからオランダ旅行をする方に是非お勧めしたい。

Posted byブクログ

2009/10/04

この、考察の縦横無尽さをどう表現するべきかはわからない。どんなものでも、「司馬号」に乗せられて旅を・・・、ってかんじ。「事実」が「観念」を突き破るパワーを持っており、その象徴を(時代とシンクロさせつつ)オランダととらえているのが印象的。

Posted byブクログ

2009/10/04

街道をゆくのシリーズでオランダを取り上げたところが、司馬さんらしい。興味のあるところしか行かないという姿勢がある意味すがすがしい。美しい自然や街並みだけでなくその背後にある人間の営みを感じさせる一冊

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