世界で一番大切だった場所 の商品レビュー
何年間か積んでいた本を読了。なぜ入手したのかも思いだせないけど、読んでよかった。 ネタバレの秀逸なレビューがこちらに。作品のYA的な側面に関してはこのレビューですべてが言い尽くされている。(ただしネタバレなので未読の方はご注意。) http://www.hico.jp/jihyo...
何年間か積んでいた本を読了。なぜ入手したのかも思いだせないけど、読んでよかった。 ネタバレの秀逸なレビューがこちらに。作品のYA的な側面に関してはこのレビューですべてが言い尽くされている。(ただしネタバレなので未読の方はご注意。) http://www.hico.jp/jihyou/dokusyojinn/94/9410.htm 興味深いのは、著者のマイルス・ウルフが、かつてマイナー・リーグチームダーラム・ブルズのオーナーで、1983年から〈ベースボール・アメリカ〉の社主も務めていたこと。(現在は独立リーグ「カナダ=アメリカンリーグのコミッショナーをしているらしい。)だから主人公の少年が日常をすごすマイナーリーグの球場の舞台裏や、春が巡ってきてシーズンが開幕するときの心情などがあざやかに描かれている。 ストーリーのもうひとつの大きな柱になっているのが、公民権運動。昨年、ジャッキー・ロビンソンの伝記映画『42』が話題になったが、ロビンソンのメジャーデビューが1947年。こちらの小説は1958年の保守的な南部(ノースカロライナ)が舞台ではあるけど、10年間たって、まだ観客席の人種隔離政策が厳然と存在していたことがわかる。こちらも長い長い戦いだったわけだ。
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