1,800円以上の注文で送料無料

ノモンハン(2) の商品レビュー

0

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/12/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1994(底本1989)年刊。 著者はサンディエゴ州立大学歴史学教授兼日本研究所所長。 全4巻中の第2巻。2巻目は一進一退のハルハ河畔攻防からソ連ジューコフ将軍の8月攻勢の序まで。  確かに、日本軍はよく頑張っていた。とはいえ、それはソ連兵士も同様。  この時点でも、日ソ間の兵士のいわゆる敢闘精神に左程の差のないことが明らかにされる。  結果、機械化部隊(戦車・装甲車、トラック)と銃砲火器に関し、日ソの数・質の差が絶対的だということを、日本軍内でも十分に認識するに至っているのだ。  殊にそれは、前線の中隊長クラスに著しい。  先のとおり、戦車や銃火器などの装備の差はもちろん重要である。  が、補給の観点でいえば、日本におけるトラック数の少なさが致命的との印象が強い。勿論、それは前線と後方基地との間における、武器・弾薬・食料(中でも水)の補給に関わることは当然だが、その前線内・部隊相互間における、武器・弾薬・兵士・負傷者の移動・搬送・後送にも関わる要素ということが、彼方此方から感じ取れる。つまり、前線における防御力・突進力にそのまま反映する要素として、トラックが重要な意味を持っていたことを推知させるのだ。  そのトラックの少なさについていえば、馬力・耐久性・生産効率の高さといったエンジンの性能を中核とする総合的な技術水準において、ソ連に大きな水をあけられていた。そんな読後感である。

Posted byブクログ