世界の古書店 の商品レビュー

川成洋(編者)

2010/09/12

世界の古書店をめぐる小話。
各々の筆者が世界中の古書店について語っている。
中にはその古書店についての薀蓄を述べているだけのものもあるが、概ねは思い出話。
その古書店の特徴や店主の運営方針についてきちんと述べられているのを読むと嬉しくなる。

どこの古書店も客の減少に頭を悩ませ、経営縮小、最悪店をたたまなければいけないところもある。
大学街にはかつて多くの古書店が軒を連ねていたようだが、今となっては数えるほどしかなく、新刊書店の陰に隠れるようにしてひっそりと存在している。
かつての品揃えも場所が狭くなると限られてくるし、そうなると一期一会の機会も減ってくる。
古本に魅力を持つ人は多くても、その中の一冊を見つけることは難しくなりそうだ。