侠骨記 の商品レビュー
紀元前中国の歴史から採られた四編の短編。 一つ目は「侠骨記」。 春秋時代初期、魯国の将となる曹カイを主人公に斉の桓公、管仲などが登場する。 二つ目は「布衣の人」。 酷薄な家族の虐待に耐えて、古代の聖王となる俊(虞舜)の話。 三つ目は「甘棠の人」。 周王朝建国時、武王に与した召公と...
紀元前中国の歴史から採られた四編の短編。 一つ目は「侠骨記」。 春秋時代初期、魯国の将となる曹カイを主人公に斉の桓公、管仲などが登場する。 二つ目は「布衣の人」。 酷薄な家族の虐待に耐えて、古代の聖王となる俊(虞舜)の話。 三つ目は「甘棠の人」。 周王朝建国時、武王に与した召公と太公望が活躍。 四つ目は「買われた宰相」。 永い流浪の果て、秦の君臣に五つの羊の皮で買われた百里奚と親友というべき蹇叔の話。 歴史の本流として取り上げられるこののない、外伝的人物を短編として簡潔にまとめられていて読みやすく、また爽快な気分になりました。
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古代中国の偉人の短編集。どの短編集でも、”徳”のある君主であったり、人を許すことのできる大臣といった、人格者が苦難にもめげず何かを達成していく。ある意味マンデラ大統領を彷彿させる。 中国でもこういう徳があることが大事なんだと今更ながら感じた。今の中国とは全然違うけど。
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短編4つ。 侠骨記(魯国の曹カイ) 布衣の人(帝舜) 甘棠の人(太公望と召公) 買われた宰相(百里渓と蹇叔) 他の作品を読んでから読むとなおさら面白いが、最初に読むのも解りやすくていいかも。
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「布衣の人」が気に入りました。あと、主人公ではないけれど、ちょこまか出てきた管仲。 遥かかなた昔の世界が舞台なのですが、人の感情はさして変わりないのだなと。 この方の小説を読むのは初めてなので短編から入りましたが、これなら長編もいけそうです。
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春秋の頃を舞台とする短編四つ。描かれているのはいずれも、己を捨てて人を立て、善政を布いた侠たちである。中国史上に数ある素材のなかで、あえて仁なる者ばかりを取り上げたところに、作者の強い思い入れがうかがわれる。…でもここだけの話、仁ってつまらないよね。それぞれの作品がおもしろくない...
春秋の頃を舞台とする短編四つ。描かれているのはいずれも、己を捨てて人を立て、善政を布いた侠たちである。中国史上に数ある素材のなかで、あえて仁なる者ばかりを取り上げたところに、作者の強い思い入れがうかがわれる。…でもここだけの話、仁ってつまらないよね。それぞれの作品がおもしろくないというわけではないが、四篇たてつづけというのはどうか。ああ、姦雄の話が読みたい。
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短編はやはり先に同時代の長編を読んでからの方が、人物の深みを感じながら読むことができて楽しいと思う。これ自体でも多分新鮮な中国古代の歴史が楽しいのだと思うけれど、エピソードは歴史の逸話からもってくるため、話づくりの妙はあんまり楽しめないかも。ただ、底に流れる人間関係とか人という生...
短編はやはり先に同時代の長編を読んでからの方が、人物の深みを感じながら読むことができて楽しいと思う。これ自体でも多分新鮮な中国古代の歴史が楽しいのだと思うけれど、エピソードは歴史の逸話からもってくるため、話づくりの妙はあんまり楽しめないかも。ただ、底に流れる人間関係とか人という生き物の多様さは楽しめるとおもうけど。
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俺は故事とかが好きだから、この手の話は結構面白く感じた。短編なのですぐに読み終わる。中国古代を舞台にした小説はこの人が1番だと思う。読んでも理解できない学者の本読むよりは、こっちを読んだほうがええ気が。読後感快。
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どうも宮城谷氏は短編は向かないんじゃないか、と思う。収録4作の中でよかったのは「買われた宰相」かな。 表題作の「侠骨記」は、クライマックスをあそこに置くならば前置きが長すぎるし、あれだけの君臣の情を主軸に据えたいのなら、せめて『介子推』くらいの分量にはして欲しかった。曹劌とい...
どうも宮城谷氏は短編は向かないんじゃないか、と思う。収録4作の中でよかったのは「買われた宰相」かな。 表題作の「侠骨記」は、クライマックスをあそこに置くならば前置きが長すぎるし、あれだけの君臣の情を主軸に据えたいのなら、せめて『介子推』くらいの分量にはして欲しかった。曹劌という人物自体はかなり好きだし、宮城谷作品に相応しい雰囲気は持ってるんだけどな…。 「布衣の人」「甘棠の人」は、なんだかつかみどころのない話。取り上げてみたい気持ちはわかるんだけど。 「買われた宰相」は、分量的にも結構バランスの取れた作品だった。基本的に百里奚という人物の存在を前もって知ってないとツライ気もしたけど。
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短編集。「侠骨記」をはじめとして、心意気、というかそういうものが前面に押し出されている気がします。読後は、やはり宮城谷作品。爽やかです。詳しくは以下略…。
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