ミケランジェロの生涯(上 1500-1527) の商品レビュー
ミケランジェロは、自分の信念と法王や教会の命令や圧力との間で、苦しみながら制作した。助手はいても家族はいなくて、ずっと自分の内面を見つめながら孤独に仕事に打ち込む姿が痛々しい。
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最初にこの本を見た時には、上下巻あわせて約千ペ−ジに及ぶブ厚さに「あ、厚い。。」とちょっと引いてしまいましたが、ミケランジェロについて読みやすいものを探していたので、思い切って読み始めてみました。 「お、おもしろい。。。」 ご存知の通り、ミケランジェロの生きていた時代は、天才...
最初にこの本を見た時には、上下巻あわせて約千ペ−ジに及ぶブ厚さに「あ、厚い。。」とちょっと引いてしまいましたが、ミケランジェロについて読みやすいものを探していたので、思い切って読み始めてみました。 「お、おもしろい。。。」 ご存知の通り、ミケランジェロの生きていた時代は、天才量産時代のルネサンス期。教会権力が幅をきかし、一時代にひとり出るかでないかの天才たちが同時代に凌ぎを削る時代。 フィレンツェはメディチ家のロレンツォ・イル・マニフィコ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、歴代法王たち。。歴史、権力、芸術が渦を巻き、交差するさまを、物語形式で一気に読ませてくれ、自分も歴史の渦の中に放り投げてくれます。 「自分は法王の奴隷だ。芸術を定める権利は教会にしかないのか」 困難な状況の下、真実と芸術を求め続けたミケランジェロの生涯は、今を生きる私たちの心の琴線にも触れるものがあるのではないでしょうか。かなりオススメであります。
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