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2011/01/25

ぱらぱらと開いてみて、版画風の絵がノスタルジックだったのと、絵に描かれた花の紹介が載っていたのが気になり、読んでみました。 犬棒カルタの絵を絵本化したもので、絵はリトグラフのようです。 犬棒カルタ、子供の頃になじんでいたので、わかっているつもりでいましたが、改めて見直してみると...

ぱらぱらと開いてみて、版画風の絵がノスタルジックだったのと、絵に描かれた花の紹介が載っていたのが気になり、読んでみました。 犬棒カルタの絵を絵本化したもので、絵はリトグラフのようです。 犬棒カルタ、子供の頃になじんでいたので、わかっているつもりでいましたが、改めて見直してみると、記憶から飛んでいたり、意味がわからないままのみこんでいるものがありました。 「一中節よりかつお節」「月夜に釜を抜く」・・・初耳です。 「論より証拠わら人形」・・・わら人形まで言うと、一気に凄味が増しますね。 「癩の瘡恨み(かったいのかさうらみ)」・・・時代的に、もう使われなさそうな言葉です。 「負けるは勝ち」・・・韓信の股くぐりの絵が江戸時代以来使われていたとのこと。 これも、『史記』を知らなければ、絵を見てもピンとこないものです。 「芸は身を助く」・・・ゴゼ(津軽の盲目三味線弾き)の絵。上記と同じ。 「さんべんまわってたばこにしよう」・・・これも、意味をちゃんと知りませんでした。遊び気分でぐるぐる回ってみることかと思っていました。 また、描かれた花の紹介で、「げんのしょうこ」が「現の証拠」と書くと知りました。 「やぶらえがさ」は、漢名が「兎児傘(兎の子の傘)」というかわいい名前です。 ふんふんと、知的好奇心を刺激されて、面白く読みましたが、はたして子供には、この本は通じるものか、わかりません。 大人のための、趣味的ことわざ本という位置づけでしょう。

Posted byブクログ