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Green Bench の商品レビュー

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2009/10/04

柳美里の作品を読むのは2作目で、これも戯曲である。舞台は、始めから終わりまで北白河女学園のテニスコート。登場人物は、陽子と明という姉と弟、その母親の泰子、そして泰子と親しくしている男、谷口の4人。泰子が突然テニスをしようと言い出した。陽子と明は母の要求に翻弄されながら、途中で谷口...

柳美里の作品を読むのは2作目で、これも戯曲である。舞台は、始めから終わりまで北白河女学園のテニスコート。登場人物は、陽子と明という姉と弟、その母親の泰子、そして泰子と親しくしている男、谷口の4人。泰子が突然テニスをしようと言い出した。陽子と明は母の要求に翻弄されながら、途中で谷口も加わって、テニスをしている。 なんという狂気。でも目が離せない。家族がゆがむとこうなるものなのか。これは賛否が分かれそうな作品である。『魚の祭』のすぐ後に読んだせいか、内容が衝撃的であまり好きではないと思ったが、読後しばらく経って、パラパラめくって思い返してみると、なんだか目をそらしてはいけないような、根深い問題が息を殺して潜んでいるような気がして、これはこれでありのような気がしてきた。「あとがき」を読んで、この話は柳美里本人の体験に基づいているというので驚いた。著者の「家族」像の原点はここにあるのだろうか。 わたしが読んだのは、『魚の祭』同様図書館から借りたハードカバーだが、片仮名の『グリーンベンチ』というタイトルで角川文庫にもなっている。文庫には、本作の他に『向日葵の柩』という戯曲作品が収録されている。そちらもぜひ読んでみたい。(2005.5.24)

Posted byブクログ

2009/10/04

参った。ここまで滅入るとは思わなかった。……読了するには、根気が必要である。色々な意味で。 ところで、これは小説と呼んでいいのだろうか。形式的にはシナリオや台本のような気がするが。手法は斬新だけれど。

Posted byブクログ