戦後世代の戦争責任 の商品レビュー
自分たちの世代は戦争について考えること自体を避けているような印象がある。戦争責任の問題は極めてセンシティブな題材であることはなんとなくみんな無意識に思っていることだろう。戦後世代の人間に直接的に戦前の戦争の責任があると断言できる人間はあまりいないだろう。しかし、その先で間接的に...
自分たちの世代は戦争について考えること自体を避けているような印象がある。戦争責任の問題は極めてセンシティブな題材であることはなんとなくみんな無意識に思っていることだろう。戦後世代の人間に直接的に戦前の戦争の責任があると断言できる人間はあまりいないだろう。しかし、その先で間接的には責任を負っているのだという立場と完全に責任はないと考える立場に分かれることは多いだろう。しかし、私自身としても間接的には責任があるという立場をとりたいと思う。というのも、偶然日本に生まれてきたとしても、その社会的・文化的条件の一部を受け継いでいるからである。その恩恵だけを受けて過去を顧みないでいいというのはあまりにも都合の良すぎるのではないだろうか。だとすれば、責任をどういう形で取るのかというのは大いに議論すべきところではあろうが、個人的にはこれから先、二度と同じような誤りを犯さないように市民が国家を監視する必要がある。情報を集め、真実を知り、適切な判断をしなくてはならない。自分にはわからないから、他の人にゆだねるという無責任さ、もっといえば怠惰さが暴走を助長させたことは間違いないのだから。
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