1,800円以上の注文で送料無料

運命のエレベーター の商品レビュー

3

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2009/10/04

エレベーターのドアが開くと同時に、グレースは中に飛び込んだ。エレベーターが動きだしてもまだ動悸がおさまらない。乗り合わせた男性は怪訝そうに見るけれど、彼女は毛皮のコートの襟を立て身を硬くして立っていた。コートの下は素肌だなんて誰にも知られたくない。突然エレベーターが揺れて止まった...

エレベーターのドアが開くと同時に、グレースは中に飛び込んだ。エレベーターが動きだしてもまだ動悸がおさまらない。乗り合わせた男性は怪訝そうに見るけれど、彼女は毛皮のコートの襟を立て身を硬くして立っていた。コートの下は素肌だなんて誰にも知られたくない。突然エレベーターが揺れて止まった。故障らしい。どんどん気温が上がり、暑くてたまらない。「何をしてるんだ。早く脱がないと倒れてしまうぞ。」その声とともに男性の手が毛皮のコートをはぎとってしまった。思い出すだけで顔から火が出そうだ。早く忘れてしまいたい。あの男性と二度と会いたくないと思っていたのに…。

Posted byブクログ