往生要集(下) の商品レビュー
学生時代の私は『往生要集』に興味を持ち、他の出版社の本を購入しながら途中で投げ出してしまった記憶があります。そして、社会人になってから、リベンジをするつもりで手に取ったのが岩波文庫の本で、何とか読み終えることができました。とはいっても読んだだけであり、これからも手にしなければなら...
学生時代の私は『往生要集』に興味を持ち、他の出版社の本を購入しながら途中で投げ出してしまった記憶があります。そして、社会人になってから、リベンジをするつもりで手に取ったのが岩波文庫の本で、何とか読み終えることができました。とはいっても読んだだけであり、これからも手にしなければならない本の一つです。 さて、源信が『往生要集』の構想を考えていた時期の身辺状況について、72歳にであった師の良源が病に臥していたと、巻末の解説に書かれています。構想から執筆に至る時期の源信の心境を推し量った文章は興味深い物でした。 内容(「BOOK」データベースより) 源信はあまたの仏典を引用しながら全体を十章に分け、本書を整然とした体系に作りあげた。執筆期間三か月余、源信の博識と思考の強靱さを窺わせる。がそれだけではない。第六章「別時念仏」臨終の人に念仏を勧める段は、仏典に拠ることなく、いままさに生命を終わろうとする人への源信の真情をせつせつと述べ、人の心を打たずにはおかない。
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