「レ・ミゼラブル」百六景 の商品レビュー
ヴィクトル・ユーゴー…
ヴィクトル・ユーゴーの大作「レ・ミゼラブル」のエピソードやシーンを解説しています。原作のダイジェストのような感じです。
文庫OFF
図書館で借りた本 挿画と共に語られるレ・ミゼラブルの世界 物語の本筋につい飛ばしがちになる脱線部分、当時の情勢などの詳細が書かれていて読み応え十分 小説を読んでミュージカルを観て映画を観ただけで分かった気になっていた事を心から恥じます
Posted by
ユゴーの大作・レミゼラブルの挿絵付きの解説本。物語の展開に従って、挿絵と共に当時の時代背景も含めて詳しく解説しており、大変面白く読めた。原作を読んでいない人でも、この本1冊で物語の概略は掴めると思う。
Posted by
レ・ミゼラブル本編の内容と、時代背景やユーゴーについて、ふんだんに挟まれた挿絵を楽しみながら知ることができる良い本でした (アンジョルラスとグランテールめっちゃ気になる)
Posted by
何度か、挑戦したものの、そのつど挫折したレミゼラブル。 本書は、挿絵とあらすじで、読んだ気になれる一冊です。 あらすじもさることながら、銅版画(たぶん)の挿絵はすばらしいの一言です。 まっこれでいいか、という甘えた気持ちを抑えて、 現在、レミゼラブル、本編読書中です。
Posted by
(2010.01.15読了) 「レ・ミゼラブル」(悲惨な人々)は、1862年に出版され、凄まじい反響を呼び起こした。(489頁) 日本での紹介は、1902年から1年間「萬朝報」に連載された黒岩涙香の翻案「噫無情」が最初で、完訳は、豊島与志雄によってなされ1918年に「レ・ミゼラブ...
(2010.01.15読了) 「レ・ミゼラブル」(悲惨な人々)は、1862年に出版され、凄まじい反響を呼び起こした。(489頁) 日本での紹介は、1902年から1年間「萬朝報」に連載された黒岩涙香の翻案「噫無情」が最初で、完訳は、豊島与志雄によってなされ1918年に「レ・ミゼラブル」と題して出版された。 僕が読んだのは、子供に買ってあげた縮訳版です。 「ああ無情」ユーゴー著・塚原亮一訳、講談社、1986.10.17 「レ・ミゼラブル」を「噫無情」と訳すのは、なんとも見事です。 1862年の初版本には、挿絵は一切入っていなかった。1865年、ギュスターヴ・ブリヨンの木版画200葉を入れた一巻本が刊行された。その後、挿絵をもっと入れた本が望まれたので、ブリヨンの挿絵180葉に複数のイラストレーターの手になる180葉の挿絵を加えて合計360葉とし、テクストを233の分冊に分けて、これを毎週一冊ずつ5年の歳月をかけて刊行した。 この文庫本には、230葉の挿絵が収められています。 挿絵を見ながら「レ・ミゼラブル」のストーリーの概要、時代背景、作者ヴィクトル・ユゴーのこと、作品成立の背景などが分かるようになっています。実にお得な本です。 ジャン・ヴァルジャン、ジャヴェール警部、女工(帽子、下着、婦人服などを仕立てるアトリエのお針子)ファンチーヌ、コゼット、テナルディエ夫妻、マドレーヌ氏、マリユス、エポニーヌ、ルブラン氏、 ●カトリックの位階制度(20頁) 司祭が村長、大司教が現在の地域圏知事に相当すると仮定すると、その中間の司教はさしずめ今の県知事にあたる。 ●貧民の住居(42頁) 産業革命によって収奪された貧民たちは、一年中ほとんど日が差さない地下室に追い込められていたが、こうした地下室の石の床には中庭の便所から染み込んだ汚水がいくつも水溜りを作り、普通の人なら一分と我慢できないような悪臭を放っていた。住民の多くは、寡婦とその子供で、ぼろ服を身に纏い、腐った藁マットに、シーツも毛布もなしで寝ていた。 ●ユゴーの社会観(78頁) ユゴーの社会観は空想社会主義の一つサン=シモン主義に負うところが大きい。サン=シモン主義というのは一種の産業至上主義で、無制限に産業を発展させることによってブルジョワ階級の繁栄と労働者階級の福祉が同時に得られるとするものだ ●歯を売る(88頁) 19世紀の前半においては、歯科医療は正式な医療行為とは認められず、もっぱら町を巡回する香具師が歯の治療にあたっていた。入れ歯には瀬戸物やカバの牙も使われたが、一番多いのはやはり人間の歯であった。 ●看護婦(98頁) 看護婦というと、ずいぶん昔からある職業のような気がするが、少なくともフランスに関する限り、看護婦という職業が法的に確立したのは1909年のことにすぎない。 ●サンタ・クロース(146頁) サンタ・クロースは20世紀にアメリカから輸入された物にすぎず、19世紀のフランスには存在していなかった。子供たちがクリスマス・イヴに木靴の片方を枕元に出しておくと翌朝贈り物(たいていはお金)が入っているという民間信仰はあったが、それをくれるのはサンタ・クロースではなく妖精である。 ●人類の進歩(468頁) ユゴーにとっては、罪を犯したものを追求してやまない≪良心≫こそが人間を獣から隔てる≪人間性≫の原点であり、これを≪神≫と名づけることによって人類は進歩の道を歩み始めたのである。 著者 鹿島 茂 1949年、神奈川県横浜市生れ 1973年、東京大学仏文科卒業 1978年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了 『馬車が買いたい!』で1991年度サントリー学芸賞 『子供より古書が大事と思いたい』で1996年講談社エッセイ賞 1999年『愛書狂』でゲスナー賞 1999年『職業別パリ風俗』で読売文学賞評論・伝記賞 19世紀フランスの社会・小説が専門 明治大学国際日本学部教授 (2010年1月17日・記)
Posted by
レ・ミゼラブルの当時の挿絵などが織り込まれた凝縮版。さらっとストーリーを追いながら、当時の挿絵を楽しめる1冊。
Posted by
- 1