倫理学を学ぶ人のために の商品レビュー
倫理学の基本問題、歴史、応用の三つの分野にわたって、10人の執筆者が解説をおこなっている本です。 巻頭に置かれている宇都宮芳明の「倫理学の課題―倫理学は何を求めるのか」では、カント倫理学などを念頭に、倫理学のもっとも基本的な課題を説明しています。つづく田中伸司の「倫理学の原型―...
倫理学の基本問題、歴史、応用の三つの分野にわたって、10人の執筆者が解説をおこなっている本です。 巻頭に置かれている宇都宮芳明の「倫理学の課題―倫理学は何を求めるのか」では、カント倫理学などを念頭に、倫理学のもっとも基本的な課題を説明しています。つづく田中伸司の「倫理学の原型―倫理学の形成過程」は、アリストテレス倫理学についての論考というべき内容です。このほか、「行為と規範」「人格と自由」など、倫理学の基本的なテーマをあつかった文章や、「正義と平等」「環境と人間」といった現代的な課題についての解説をおこなっている文章などが収録されています。 執筆者たちのスタンスは一定ではなく、執筆者自身の見解が積極的に展開されているところも見られます。かならずしもバランスの良い内容とはいえませんが、「あとがき」で編者の宇都宮が述べているように、「倫理学を学ぼうとする人々に、反省の材料を提供する役割を果たしている」という意味で、啓発的な入門書だと感じました。
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オフィス樋口Booksの記事と重複しています。アドレスは次の通りです。 http://books-officehiguchi.com/archives/4335214.html 「この本は倫理学の教養レベルで初学者向けである。この本を通して倫理学の歴史や現代における問題点、倫理...
オフィス樋口Booksの記事と重複しています。アドレスは次の通りです。 http://books-officehiguchi.com/archives/4335214.html 「この本は倫理学の教養レベルで初学者向けである。この本を通して倫理学の歴史や現代における問題点、倫理学が応用されている事例と先行研究を知ることができる。主な事例として、正義・平等・生命・環境が取り上げられている。知識の幅を広げるきっかけになれば幸いである。」
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