「栗田式」超呼吸法 の商品レビュー

栗田昌裕(著者)

2016/03/30

　色々な呼吸法を段階を追って紹介。
　呼吸法ごとに進化論的な学術的理論や著者の提唱するＳＲＳ能力開発法での位置づけ、体験者の体験談なども紹介。
　マスターするとすごい境地に達せるようです。
　イメージ療法的な効果も期待できそう。

　ＳＲＳ能力開発は速読法から始まって著者の手によってかなり体系化されているようです。
　私も一時はすごそうな能力開発法だ、と心酔して速読法を始め、著者の本を色々と買い込みました。
　ＳＲＳ速読法については、月賦でバカ高い通信講座を購入したり。
　しかし、結局、何一つモノにならず。
　川村・若桜木式速読や七田式の本も色々買い込みました。それらの本は、マスターできなくても、本を読めば何かを得るところがあります。
　ところが、ＳＲＳに関しては、実現不可能な理屈ばかり書かれていて、訓練法も川村・若桜木式速読が出る前の旧態依然の右脳速読法的なものばかりで、役に立つような記述はなかったように思います。
　そんなこんなで本書も放置していたのですが、読み返してみると、呼吸法を変えるだけでこれだけの効果があるのならすごいと思いました。
　呼吸法なら無料でできますから。
　試す価値はあると思います。
　　　http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20160330/p1

2014/01/03

　ヨガや禅をはじめとして、極めて広い範囲を網羅した呼吸法の解説本。広範囲故にそれぞれの呼吸法の説明は薄いが、特筆すべきことは栗田先生の提唱する思想体系のスケールの大きさ。記憶法、心象法、瞑想法、気功法、健康法、教育法。そしておもしろいのが速読法に速書法。これらに則ったメソッドによって能力開発を行うのが栗田式。こういう話になると、宗教や自己開発セミナーなどを想像して強い拒否反応を示す人はとても多い。しかし、あたしは「今までできなかったことができるようになること」が生きるうえでの強い動機付けになるという理由で、すべてを排除するということはしない。どんなことでもよい。勉強スポーツはもちろん、楽器や絵画などの芸術、必要なものを作ること、問題解決のノウハウ、ゲームを含めたちょっとした遊び、さらに考え方とか話し方。しかし「お仕事」そのものは対象外。仕事はこうした能力の延長上にあると思うからだ。ただし「お金を稼ぐこと」自体は仕事とは独立した生きるために必要な能力の一つだと考えている。反論もあるだろうがこういう考え方をしないと、自分の楽しさが仕事の楽しさとなり、仕事上の利害関係者にいいように使われてしまうという歪んだ思い込みがあたしの中にはあるのだ。能力開発はいかなる物事に関わるにしてもあってしかるべきもの。それゆえに弱みに付け込まれることも多いのが現実だろう。それを防ぐためには強力な見識眼を養う機会をできるだけ多く持つ必要があるのではないか。