虚業教団 の商品レビュー
1993年に出版された昔の本ですが。教団側のバッシングは酷かったですな。「事実無根・捏造に満ちた悪意のある霊障本」こそ大嘘であったことが裁判によって明らかになっています。 「組織の発展・活性化のためには有能な人材をどんどん登用して摩り替えていかねばならない」という教えは教団側にも...
1993年に出版された昔の本ですが。教団側のバッシングは酷かったですな。「事実無根・捏造に満ちた悪意のある霊障本」こそ大嘘であったことが裁判によって明らかになっています。 「組織の発展・活性化のためには有能な人材をどんどん登用して摩り替えていかねばならない」という教えは教団側にもハッキリとあり、その体質も変わっていないと思いますし、本書が出版されて以降「役職が変わったことにあれこれ文句を言わず、私心を捨てて仏の計らいに素直に従いなさい」ということを今でもよく聞きます。 組織に対する教祖の考え方の厳しさによって宗教組織が大きく発展した側面も多いにあるでしょうね。既存の伝統宗教よりも新興宗教のほうが遥かに時代にマッチして魅力的に映り、また救済の力も強いから活動も活発になる。まぁそれはそれでいいと思うのだが。 本書で指摘されている問題の本質と、教団側の言い訳が食い違っていないかと思うのは自分だけでしょうか。 信仰は人間を力強くしてくれ、また多くの奇跡的な恩恵をもたらし、人生を幸福に満ちたものにするだろう。その違いは大きい。この点を深く理解していない宗教学者やジャーナリストがいくら学をひけらかして論じたところで根本的な問題の解決には決してならない。 信者にとって信仰は自分を支える根本のようなものなのでいたずらに面白半分で批判することは決して出来ないが、 信仰と洗脳の違いが分からない。信仰は時に「暴力」に変わる。 「愛」の根源にあるものは「見えない世界」「分からないこと」を受け入れるということにあるのである。いつの間にか愛自体よりもその思想に対する愛になってくる。 負の側面は「世界宗教への飛翔」「救世主以上の存在」「霊界の諸相」といった精神を高揚させてくれるものによって見落とされ、そしてそれに従わざるを得ないのである。 どんな宗教も必ず不完全なのに、それが「目的」となってしまっている。 …信仰なんて素朴でいいんです。 本当に考えものですね
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