お艶殺し の商品レビュー
江戸時代が舞台の情痴…
江戸時代が舞台の情痴物。驕慢なお嬢様と、彼女の為に強盗殺人までする奉公人の物語で、面白く読みました。
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谷崎の江戸市井もの。…
谷崎の江戸市井もの。惚れたお嬢様の為に、ついには殺人を繰り返すまでになる男の物語です。江戸川乱歩に影響を与えた『金色の死』も収録。
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めちゃくちゃ面白いのに作者の気まぐれなモチベーションがダダ下がりしたため連載打ち切りになった漫画のような作品だった…谷崎潤一郎は好きだけどこのたたみ方は正直どうなの?ゴールデンカムイの作者に漫画化して欲して完全版にして欲しい。
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お艶殺し (和書)2010年03月20日 21:30 1993 中央公論社 谷崎 潤一郎 「お艶殺し」は読むほどに引き込まれてしまった。 「金色の死」は再読でしたが興味深く読めた。 最近、芥川竜之介ってこんなに面白かったのか~と感動していたので谷崎潤一郎との差異などちょっと表面的なものに目がいきがちだったけど、実際読んでみるとその差異は非常に似通っているようにも感じた。
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若書きの谷崎ノワールは江戸末期の歌舞伎のよう。商家の箱入り娘お艶と奉公人新助は身分違いの恋をしていますが、悪人の口車に乗って駆け落ちするとテンポよく人生を転落させます。深窓の佳人と朴訥実直な奉公人は、たがが外れると男を手玉に取る毒婦と血に飢えた殺人鬼へと変貌し人間の二面性をあらわ...
若書きの谷崎ノワールは江戸末期の歌舞伎のよう。商家の箱入り娘お艶と奉公人新助は身分違いの恋をしていますが、悪人の口車に乗って駆け落ちするとテンポよく人生を転落させます。深窓の佳人と朴訥実直な奉公人は、たがが外れると男を手玉に取る毒婦と血に飢えた殺人鬼へと変貌し人間の二面性をあらわにします。まだ文章に凝っていない時期なので一気に読める痛快ピカレスク小説です。昔の映画作品があるようですが、リメイクを希望します。
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内容(「BOOK」データベースより) 駿河屋の一人娘お艶と奉公人新助は雪の夜駈落ちした。幸せを求めた道行きだった筈が。気ままな新生活を愉しむ女と破滅への意識の中で悪を重ねてゆく男。「殺人とはこれほど楽な仕事か」―。文学とは何か、芸術とは何かを探求した「金色の死」併載。 令和元...
内容(「BOOK」データベースより) 駿河屋の一人娘お艶と奉公人新助は雪の夜駈落ちした。幸せを求めた道行きだった筈が。気ままな新生活を愉しむ女と破滅への意識の中で悪を重ねてゆく男。「殺人とはこれほど楽な仕事か」―。文学とは何か、芸術とは何かを探求した「金色の死」併載。 令和元年7月8日~11日
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表題作と『金色の死』の2篇。先は江戸時代の駆落ちの話。女の言うままに為していたらどんどんと泥沼に沈んでいった男。振り返るに女が欲したのは、自らを解き放てる環境であって、愛ではなかったのだろう、最初から。人生の価値を掴んでいる女性だと感じた。後のは、互いに現代芸術の表現者ながらも嗜...
表題作と『金色の死』の2篇。先は江戸時代の駆落ちの話。女の言うままに為していたらどんどんと泥沼に沈んでいった男。振り返るに女が欲したのは、自らを解き放てる環境であって、愛ではなかったのだろう、最初から。人生の価値を掴んでいる女性だと感じた。後のは、互いに現代芸術の表現者ながらも嗜好性が大きく異なる二人の男達の話。瞬間を極めようとするなら最期はそうなるよね、と思った。こちらも自らの人生観に沿って生き切った点で共通すると思う。ただやや退屈で谷崎にとっては黒歴史らしい。
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近松の世話物を思わせるような奉公人と主の娘との駆け落ち。しかしそれは、悪の道へとまっしぐらに堕ちていく道行でした。どんなまっとうな人間も、いつどんな偶然によって犯罪の道を走ることになるかわからない、そんな恐ろしさを感じました。
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現代の作家の本を読むと、前読んだ本に似てるなぁと思う事が多い。谷崎さんの作品は、誰のとも似ていなくて、独特だけれど、たまに理想を追求するためか、彼の他の作品と似ている。これは、少し痴人の愛と似てた。 でも、人が悪事に慣れていく様は、妙にリアルで怖いかも。 金色の死は、また独特...
現代の作家の本を読むと、前読んだ本に似てるなぁと思う事が多い。谷崎さんの作品は、誰のとも似ていなくて、独特だけれど、たまに理想を追求するためか、彼の他の作品と似ている。これは、少し痴人の愛と似てた。 でも、人が悪事に慣れていく様は、妙にリアルで怖いかも。 金色の死は、また独特なんだけれど、あんまり面白くはなかったな。後書きによると、谷崎さんは納得がいっていないのか生前の全集にはいれずに、この作品を抹殺しようとしたみたいだけど。どんな気持ちなのか、気になるな。
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使用人(新助)と主人の娘(お艶)、一人っ子同士の許されない関係故にお艶は駆け落ちを持ちかける。渋る新助に清次という男が後押しをし、いざ駆け落ちとなるもそれは清次が仕掛けた罠だった。予兆はあったものの予想を裏切る結末。新助が哀れにも思えるけれど、これどっちもどっちだなぁ。どっちもそ...
使用人(新助)と主人の娘(お艶)、一人っ子同士の許されない関係故にお艶は駆け落ちを持ちかける。渋る新助に清次という男が後押しをし、いざ駆け落ちとなるもそれは清次が仕掛けた罠だった。予兆はあったものの予想を裏切る結末。新助が哀れにも思えるけれど、これどっちもどっちだなぁ。どっちもそれぞれに、独立して「悪い」。その落ちていく様が面白い。 『金色死す』。こういうテーマって昔っからいろいろな作家が描いてるけど(正直あほらしくてあまり好きなテーマではないが)、死に様が良かった。 『マーティン・ドレスラーの夢』、『盲獣』とかいろいろ思い浮かぶ作品はあるけど。だいたいこ手の人間が作り出す世界って何がいいの?ってつっこみたくなるような世界だよなあ。誰一人美しいものは作らない。私にはただただ猥雑で悪趣味にしか思えないなぁこういう美意識は。
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