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人間この信じやすきもの の商品レビュー

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48件のお客様レビュー

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2024/10/12

残りの3つに注目する習慣

本のタイトルが一瞬、ちょっと躊躇する感じですが、中身はとても面白かったです。

我々がいかに好きなことしか見ていない、聞いていないのかよく分かりました。2 x 2の、自分が注目していない残りの3つはどうなっているのだろう、と考える癖をつけるのは、今後役に立つと思いまし...

本のタイトルが一瞬、ちょっと躊躇する感じですが、中身はとても面白かったです。

我々がいかに好きなことしか見ていない、聞いていないのかよく分かりました。2 x 2の、自分が注目していない残りの3つはどうなっているのだろう、と考える癖をつけるのは、今後役に立つと思いました。

誤信と思っていない(思いたくない)方々からすると読みたくない本かもしれませんが(笑)、思考の癖を知るには良い機会だと思います。

崩撃雲身双虎掌

2026/04/06

認知心理学の名著である。著者はコーネル大学の心理学の准教授トーマス・ギロビッチ。1991年の著作である。副題は、迷信・誤信はどうして生まれるか。 さて、この本、さまざまな事例を挙げて人間の認知がいかに簡単に目の前にある物事を鵜呑みにしてしまうか、という話である。いまや心理学だけ...

認知心理学の名著である。著者はコーネル大学の心理学の准教授トーマス・ギロビッチ。1991年の著作である。副題は、迷信・誤信はどうして生まれるか。 さて、この本、さまざまな事例を挙げて人間の認知がいかに簡単に目の前にある物事を鵜呑みにしてしまうか、という話である。いまや心理学だけでなく脳科学や社会学の本などでも語られていることだが、この本はその先鞭を切ったものらしい。 人の思考は常に、ものごとを白黒はっきりさせたがり、過度に単純化したがる。こうだからああだ、そうするからこうなるのだと簡単にまとめたがる。 また自分の信念に過剰な自信を持ちたがる。皆んなが自分の意見は正しい側だし賛同者も多いはずと思い込む。 さらに周囲で起きるすべてのことが制御可能だと考える。ランダムなデータの中にも関連性や法則性を見つけたがる傾向がある。的外れなことでも、二度あることは三度あるなどと思い込む。 起こらなかったことより起こったことばかりに注意が向いてしまい、別の状況は考慮せず起きたことだけから結論を出してしまう。異性を口説き落とすのは押しの一手だと豪語し、毎回押しまくる。失敗すると押しが甘かったと反省して押しまくり100回に1回成功すると、ほらねと思う。他のやり方をしたらもっと成功率が高かったかもしれないが、そのデータはないし、思いもしない。 人間はそういうものだ、という救いのない話である。だから他人の話は鵜呑みにせず根拠やデータを確認すべきなのだ。また別の状況のケースは考慮しているかもチェックしなくてはいけない。 そんなこんなで日常生活から超能力実験の話まで数多く例を挙げる。これは人間の思考の癖なので、頭のいい人は間違えないはずだとか、マスコミはどうだとか言うのは見当違いで、そこは学者の失敗例も多い。マスコミは目的が別のところにあるので全く頼りにならない。と著者は言う。 というわけで、自分個人のことは好きに決めればよいけれど、自分個人にはどうしようもないことならば無闇に考えこまずに放っておく方が良い。 哲学者エピクテトスも言いましたよね。「自由に至る唯一の道は『我々次第ではないもの』を軽く見ることである」ということで。

Posted byブクログ

2024/12/27

認知心理学の古典的名著。人間は何故真実性の低い事柄を信じてしまうのかを、その形成パターンを列挙し、動機的社会的プロセスから読み解き、実例を解説するという構成。 形成パターン:ランダムなデータから規則を見たいように見出す、データの欠損している部分への配慮が足りない、誤った分析を先入...

認知心理学の古典的名著。人間は何故真実性の低い事柄を信じてしまうのかを、その形成パターンを列挙し、動機的社会的プロセスから読み解き、実例を解説するという構成。 形成パターン:ランダムなデータから規則を見たいように見出す、データの欠損している部分への配慮が足りない、誤った分析を先入観や後付の理論で説明し補強してしまう 動機的・社会的要因:希望的観測や自己満足のため、情報の伝達の際の誇張と些細カット、自分が信じていることは他人も信じているに違いないと思う傾向 実例:効果が無いもしくは実証されていない健康法、セルフハンディキャッピングなどの効果が無いのに無くならない人付き合いの方法、超能力の存在 まとめると、人は不完全で偏りのあるデータを自身に都合よく解釈しがちで、その解釈を正当化する理屈を後から付け加えるのが非常に上手い、それゆえに誤信はいたるところでいとも簡単に発生する。 ある手法や介入が効果があるかどうかは対照群を用意して比較しなければ分かるはずが無い、事前にアウトカムを厳密に定義しておかなければ分析として成立しないなど、確率論的な議論を行わなければ論文を書けないような分野で修士や博士を取っている人間ならば当然理解しているような内容も多いが、古典的名著だけあって一読の価値はある。

Posted byブクログ

2024/08/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第1部 誤信の認知的要因(何もないところに何かを見る―ランダムデータの誤解釈 わずかなことからすべてを決める―不完全で偏りのあるデータの誤解釈 思い込みでものごとを見る―あいまいで一貫性のないデータのゆがんだ解釈) 第2部 誤信の動機的要因と社会的要因(欲しいものが見えてしまう―動機によってゆがめられる信念 噂を信じる―人づての情報のもつゆがみ みんなも賛成してくれている?―過大視されやすい社会的承認) 第3部 いろいろな誤信の実例(種々の「非医学的」健康法への誤信 人づきあいの方法への誤信 超能力への誤信) 第4部 誤信を持たないための処方箋(誤信への挑戦―社会科学の役割)

Posted byブクログ

2024/06/07

世の中の物事について正しく考えることは貴重で困難なこと。注意深く育てていかなければならない。物事を批判的にみる能力を育てておかないと、善意とは限らない警告や議論に無抵抗となる。 人は先入観によって見たものの解釈を歪める。連続する事象が記憶に残りやすい。(偏りの錯誤) 連続回数が...

世の中の物事について正しく考えることは貴重で困難なこと。注意深く育てていかなければならない。物事を批判的にみる能力を育てておかないと、善意とは限らない警告や議論に無抵抗となる。 人は先入観によって見たものの解釈を歪める。連続する事象が記憶に残りやすい。(偏りの錯誤) 連続回数が偶然の法則の範囲を越えないことに過ぎないことに注意深くあれ。客観的な測定を行わない限り、錯誤を修正することはできない。 人間は物事を後から説明づけることに対して特筆すべき能力を持っている。 回帰→ひとまわりしてもとに戻ること、巡り廻る 相関する2変量のうちの一方で極端な値をとるとき、対応するもう一方の値が平均に近づく傾向があることは、統計学上の明白な事実である。 (回帰の概念)  真の能力が発揮される所を基準にして、偶然による要素により上下幅の変動が見られる。 偏りの錯誤、回帰の誤謬共に、偶然生じた出来事に人々がよけいな意味付けをしてしまう現象。 問題を単純化することから生じる利益は、ときに単純化に伴う誤りが必然的に生じる代償から成り立っている。

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2022/02/02

人間は見たいものを見たいように見る たまたまの良い結果が常とされ、期待値が無闇に高まってしまうこと 自分がそうだったからと言って他の人に当てはまるとは限らないこと そもそもそれ自体に本当に効果があるか確立されていないものを信じること を論理的に説明しようとしている本。 でもこの本...

人間は見たいものを見たいように見る たまたまの良い結果が常とされ、期待値が無闇に高まってしまうこと 自分がそうだったからと言って他の人に当てはまるとは限らないこと そもそもそれ自体に本当に効果があるか確立されていないものを信じること を論理的に説明しようとしている本。 でもこの本自体で取り上げる例がちょっと極端なところがあるように感じて、ちょくちょく疑問も感じた。 一般的にこう考えがちであるとされる例が、自分はそう思わないことや、そういう傾向があることを知っていることも多かったので、途中からは目新しいと感じたり、自分の知らない分野(英語のニュアンスの違いとか)などの拾い読みに。 相関関係を検証するには2x2分割表の全部の情報が必要なのに、「どの部分の情報が必要であるか?」という質問はいじわるじゃない?って思った。 「1つ選べ」と誤解しそうな質問で、「複数選択でもいい」という提示もなければ尚更、その結果を導くための質問って印象を受ける。 人は否定の情報を残念がるから、失敗を「うまくいかない方法だとわかった」と捉えにくいってことなのかな。 自分の主張に合う意見を探してしまいがちというのは思い当たることがあるけど、外向的か判断したいなら「1人で過ごす時間が好きですか?」「大人数は苦手ですか?」みたいな質問かなと思い浮かべながら読んでいたから、そんなわかりやすいところでも仮説に沿う質問を投げかけてしまうことがあるということに驚いた。反対を切っていく考え方というのは思ってたより難しいことなんだな。 東西ドイツの質問、比べるのがスリランカとネパールじゃなくて、フランスとイタリアとかだったらどうなっていたのかな。隣国ですらない別物で、相違点に目が行かないのはただ知らないからだけなのに「相違点を重視してしまう」って話になるのよくわからない。 バスは自分が乗ってしまうからというよりは、行き先が違うものも関係なく数えてしまうからの方がまだわかる。自分側のバス停であっても、行き先が違うのがあれば見送るはずだし、利用者が多ければ本数も変わるはずだから、時間帯によって実際に本数の違いもあるだろうなぁ。

Posted byブクログ

2021/09/20

出来れば、大学の一般教養科目として履修しておきたい内容です。卒業すれば社会の風雨に晒される学生が身につけるべき基本的な教養が本書には書かれています。社会心理学で頻出する基本用語もわかりやすく解説されています。例えば、誤信認知、偏りの錯誤、回帰の誤謬、バーナム効果、セルフハンディキ...

出来れば、大学の一般教養科目として履修しておきたい内容です。卒業すれば社会の風雨に晒される学生が身につけるべき基本的な教養が本書には書かれています。社会心理学で頻出する基本用語もわかりやすく解説されています。例えば、誤信認知、偏りの錯誤、回帰の誤謬、バーナム効果、セルフハンディキャッピングなど覚えておいて損のない知識が具体的事例で紹介されています。 世の中の出来事を正しく理解する科学的知性こそが迷信や噂を理性的に選択排除できます。公正かつ批判的にみる能力無しでは、悪意やデマに無抵抗となり、物事を無批判に受け入れる危険性が高まります。日本語訳もわかりやすい良書です。

Posted byブクログ

2021/01/02

■何もないところに何かを見る/わずかなことからすべてを決める ・人はランダムな事象の配列を正しく認知できず、偶然生じた偏りや連続を見て規則性があると信じがち。例えば、コインを投げると裏と表がほぼ交互に出るはずだと考える。こうした誤った直観を「偏りの錯誤」と呼ぶ。 ■欲しいものが...

■何もないところに何かを見る/わずかなことからすべてを決める ・人はランダムな事象の配列を正しく認知できず、偶然生じた偏りや連続を見て規則性があると信じがち。例えば、コインを投げると裏と表がほぼ交互に出るはずだと考える。こうした誤った直観を「偏りの錯誤」と呼ぶ。 ■欲しいものが見えてしまう ・人は、ある仮説に関する情報を評価する時、仮説に合致する事例を重視したり、そうした事例だけを捜したりする傾向がある。そのため、正しい評価ができない。 仮説を正しく評価するには、得られる情報すべてを活用しなければならない。 ・多くの人は、「自分自身について過大評価しがち」。それは、自分に都合がよい結論を導くために、自分勝手な基準を用いて自分の能力を評価するから。 ■人づての情報の持つゆがみ ・話が人から人へと伝えられる時、そのまま伝えられることはほとんどない。それは、話し手が、聞き手に細かいことを伝えて負担をかけるべきではないと考え、話を単純化するため。 ・人は、話をより面白く有益なものにするために、密接性(話が身近な感じ)を高めることがある。例えば、誰かに起こった出来事を、自分に起こった出来事として話したりする。 ■みんなも賛成してくれている? ・人は、自分が持つ意見や信念が、実際以上に社会に支持されていると考える。そのことが、他人の意見や信念を正しく推測することを難しくし、誤信を生み出す原因となっている。 ・見解の相違を表明することは、嫌われることにつながりかねない。人はそう考えるため、意見の不一致があっても、ほとんど表明しない。そのため、人々が持つ信念や考えは、健全な批判によって正しく修正される機会を失ってしまう。

Posted byブクログ

2020/09/01

第1部 誤信の認知的要因 第2部 誤信の動機的要因と社会的要因 第3部 いろいろな誤信の実例 第4部 誤信を持たないための処方箋

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2019/12/26

社会心理学の入門編という感じで、とても分かりやすい。 いかに人が間違いやいい加減なことを信じやすいかを様々な心理学的側面(実証データ)から説明してくれる。 自分でも身につまされることが多々あった。 テーマも色々あって、超能力をなぜ信じるのか、そもそも超能力があるのか、といった面...

社会心理学の入門編という感じで、とても分かりやすい。 いかに人が間違いやいい加減なことを信じやすいかを様々な心理学的側面(実証データ)から説明してくれる。 自分でも身につまされることが多々あった。 テーマも色々あって、超能力をなぜ信じるのか、そもそも超能力があるのか、といった面白い話もある。 こんな本を若い頃に読んでいたら、間違いなく社会心理学などを専攻しただろうなぁ

Posted byブクログ