1,800円以上の注文で送料無料

絵画を読む の商品レビュー

4.2

15件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/02/19

30年前の執筆ながら、内容のみずみずしさは色褪せていない。むしろ、今日的な哲学的解明への指針となりうる、普遍性すら感じさせる。 12の絵画が紹介され、作者、絵画へ込めたテーマが解明されて行くスタイル。論文調とは言うものの、判りやすい。 しかし、ボリュームが無いモノの、読み続ける...

30年前の執筆ながら、内容のみずみずしさは色褪せていない。むしろ、今日的な哲学的解明への指針となりうる、普遍性すら感じさせる。 12の絵画が紹介され、作者、絵画へ込めたテーマが解明されて行くスタイル。論文調とは言うものの、判りやすい。 しかし、ボリュームが無いモノの、読み続けるには非常な精神力が必要。 仕事が込み入っている合間に読んだせいもあり、読書が大嫌いになりそうで困った。 ヒマで、ゆったり読むのに適していると痛感。 中野さんが人気を博した彼女の解明スタイルは【ちょっぴり、知的好奇心をくすぐる謎解き】の時間・・それを対をなしたこの作品、恐ろしく掘り下げ、最後にきっちり等朽ちさせているのは見事。 絵画、哲学と言えばルネサンス期が最も高い精神世界を呈しただけに、その辺りの寓意の紹介が非常に面白い。カラヴァッジオはもとより、デューラー等。 「オカルト哲学」がいったん、魔術の書として人々を惑わす悪として葬り去られていたが20Cになり新たな視点の元に掘り起こされた辺りもなかなか読ませる。 人を精神的な生活から逸らさせる悪徳の根源としての豊満な美女・・たしかにね

Posted byブクログ

2022/08/13

【オンライン読書会開催!】 読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です ■2022年8月3日(水)20:30 〜 22:15 https://nekomachi-club.com/events/800ba57adb56 ■2022年8月24日(水)20:30 〜 22:1...

【オンライン読書会開催!】 読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です ■2022年8月3日(水)20:30 〜 22:15 https://nekomachi-club.com/events/800ba57adb56 ■2022年8月24日(水)20:30 〜 22:15 https://nekomachi-club.com/events/6af7a34e21b7

Posted byブクログ

2017/09/02

著者の絵画入門の「イメージを読む」を以前読んで、すごく面白かった記憶がある。最近、「怖い絵」を読んで、ちょっとイコノロジー的なものへの興味がでてきて、読んでみる。 著者によると初級編の「イメージを読む」に対して、こちらは中級編との入門書。たしかに、いろいろな研究を紹介しながら...

著者の絵画入門の「イメージを読む」を以前読んで、すごく面白かった記憶がある。最近、「怖い絵」を読んで、ちょっとイコノロジー的なものへの興味がでてきて、読んでみる。 著者によると初級編の「イメージを読む」に対して、こちらは中級編との入門書。たしかに、いろいろな研究を紹介しながら論じる所が、ややかたい感じになっている。 12枚の絵画が取り上げられているのだが、その絵画自体の意味を解き明かすというより、その絵画に代表されるテーマについて、論じているという感じだ。なので、「イメージを読む」より、絵の謎解き的な楽しみは少ない。 絵画の主題ごとで、章立てしていれば、それなりにすっきりしたのではないかと思った。

Posted byブクログ

2014/06/09

中世の西洋絵画に込められた意図を図像から導く為の入門書。絵画は単に眺めてもいいけど、背後に何があるかを知っていると感性の幅も広がるよといった切り口で、難しくなく読める。 白黒の図版で本文で参照している箇所が全く見えないものもあったところは少し残念。

Posted byブクログ

2013/09/15

イタリア旅行前に、宗教画を勉強せねば!と購入した本。読んで良かったです。絵画に描かれている対象物、描かれた時代背景などを、初心者に分かるように解説してくれている。図版がなくタイトルだけ載っているものも、画像検索で補えた。 ちょっと駆け足で読んだので、読みなおさくちゃ。

Posted byブクログ

2013/05/25

自分には、西洋絵画を鑑賞する素養がなかったんですね。好き嫌いで評価するだけでなく、作品を通して、作者やパトロン、時代の持つ価値観や世界観を解釈するという手法を知りました。随分と、幅広く奥深い世界ですね。 まずは、図像学が先ですね。基本と興味のあるテーマから始めます。イコノロジーま...

自分には、西洋絵画を鑑賞する素養がなかったんですね。好き嫌いで評価するだけでなく、作品を通して、作者やパトロン、時代の持つ価値観や世界観を解釈するという手法を知りました。随分と、幅広く奥深い世界ですね。 まずは、図像学が先ですね。基本と興味のあるテーマから始めます。イコノロジーまでいくと、解釈が分かれそうです。日記とかで書き込みが見つかるといいですね。

Posted byブクログ

2011/11/29

イコノロジーに興味があったので、手ごろな入門書として手に取りました。 イコノロジーとは図像解釈学のことで、絵を読み解く、といったところでしょうか。 絵は感じるものだともいいますが、絵画に託された緻密な物語だったりメッセージだったりを感じ取るにはやはりバックグラウンドとしての知識を...

イコノロジーに興味があったので、手ごろな入門書として手に取りました。 イコノロジーとは図像解釈学のことで、絵を読み解く、といったところでしょうか。 絵は感じるものだともいいますが、絵画に託された緻密な物語だったりメッセージだったりを感じ取るにはやはりバックグラウンドとしての知識を学ぶことは大事だと思います。 カラーの図版は美しく、また比較として出てくる絵もほとんどが載せられているので、一冊でたくさんの絵に触れることができます。 まったく絵に詳しくなくても読むことができるように配慮されていて、簡単に読むことができます。 この本をきっかけにして絵画の世界をもっと知っていきたいと思いました。 少しでも絵画に関心のあるかたは是非^^ とても楽しい一冊です。

Posted byブクログ

2011/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] ボッティチェッリの『春』、レンブラントの『ペテロの否認』など、ヨーロッパの名画を12枚取り上げ、そこに描かれたさまざまな図像から作品のメッセージを読み取る、ユニークな人間美術史。 [ 目次 ] 1 カラヴァッジョ『果物籠』―快楽のはかなさ 2 ティツィアーノ『聖なる愛と俗なる愛』―愛の二面性 3 ボッティチェッリ『春』―愛の弁証法 4 ニコラ・プサン『われアルカディアにもあり』―死を記憶せよ 5 ミケランジェロ『ドーニ家の聖家族』―父と母と子 6 フラ・アンジェリコ『受胎告知』―神と人の出会い 7 レンブラント『ペテロの否認』―人間の弱さ 8 ブロンズィーノ『愛のアレゴリー』― 愛の虚妄 9 ジョルジョーネ『テンペスタ(嵐)』―男性原理と女性原理 10 デューラー『メレンコリア1』―自然哲学と芸術の結合 11 バルドゥング・グリーン『女の三世代』―老いについて 12 ピーテル・ブリューゲル『バベルの塔』―文明への警告 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2011/12/21

イコノロジーの方法に基づく絵画の解釈を紹介した本。『イメージを読む』(筑摩書房)の続編にあたる。絵画はただその美しさを感性によって味わうことしかできず、合理的な分析によっては解明されないという通念が行き渡っているが、著者はこうした通念を取り払い、「絵画を読む」とはどのような営みな...

イコノロジーの方法に基づく絵画の解釈を紹介した本。『イメージを読む』(筑摩書房)の続編にあたる。絵画はただその美しさを感性によって味わうことしかできず、合理的な分析によっては解明されないという通念が行き渡っているが、著者はこうした通念を取り払い、「絵画を読む」とはどのような営みなのかということを、前著と同じく実例に即して分かりやすく説明している。

Posted byブクログ

2009/10/04

友人に薦められて読んだ本です。 イコノロジー(図像解釈学)とはなんなのか、それが知りたくて手を出したのですが、読み進めていくうちに、絵画の見方、考え方が変わったように感じました。 難しく考えずに、まず読んでみるといいかもしれない。絵ってこんなに面白いものなのか!って思うから。

Posted byブクログ