汚れた守護天使 の商品レビュー
独特な主人公に一気に読んでしまった。レスリングの悪役な大女主人公。だいたいの男は嫌いだが、知性や尊敬を感じられる相手には素直に敬意を払う。そして女性にはものすごく優しいという、本当にリアルな女性の目線でよかった。
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イギリスの作家リザ・コディの長篇ミステリ作品『汚れた守護天使(原題:Bucket Nut)』を読みました。 ここのところ、イギリスの作家の作品が続いていますね。 -----story------------- あたしの名前はエヴァ・ワイリー。 新米の女子プロレスラーだ。 ブスで...
イギリスの作家リザ・コディの長篇ミステリ作品『汚れた守護天使(原題:Bucket Nut)』を読みました。 ここのところ、イギリスの作家の作品が続いていますね。 -----story------------- あたしの名前はエヴァ・ワイリー。 新米の女子プロレスラーだ。 ブスで大女だからとうぜん悪役だけど、プロレスが大好きだから文句はない。 ふだんは自動車置場の整備員や、ミスタ・チェンていうちょっとヤバそうな実業家の使い走りをしている。 トラブルに巻きこまれたのは、ミスタ・チェンのお使い先のクラブでガードマンのアルバイトを引き受けたりしたからだ。 新しいバンドの出演で客が大勢いるところへ、警察の手入れがあるわ、どこかの馬鹿が催涙ガスを投げこむわで、クラブは大混乱。騒ぎのなかからバックコーラスの若い娘を救いだしたのまではよかったけれど、それからというもの、変な奴らにつきまとわれたり生命を狙われたり。 どうやらクラブで救った娘が原因らしいんだけど…。 タフな外見の下にやさしさを隠しもつ女子プロレスラーが、つぎつぎ襲いくる悪党どもから若い娘を守ろうと、孤軍奮闘の大活躍。 英国推理作家協会賞受賞作。 ----------------------- 1992年(平成4年)に刊行された作品、、、 小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。 ちょっといいかい? あたしは顔も頭も良くない… だけど悪役女子プロレスラーとしてはうまくやってる、、、 それなのにある夜、警察の手入れを受けたクラブから泥酔した若い娘エリナー・クロンビー(ゴールディ)を救いだし、家に連れ帰ったときから不審な男たちに追い回され命まで狙われる羽目に… あの娘が原因らしいけど、だからって見捨てるなんてできない。 あたしがカタをつけてやる! 正義感と人情味溢れるヒロイン・エヴァ・ワイリーが孤軍奮闘の大活躍……。 主人公のエヴァ・ワイリーが魅力的でしたねー 身体が大きく、「バケツ顔のきちがい(バケット・ナット)」と罵られる、<ロンドンの女暗殺者>というリングネームを持つ女子プロレスラーで、不幸な家庭環境により繰り返し里子に出され、波乱万丈な人生を歩んでできた影響なのか手癖が悪くどさくさ紛れに財布を掏り取ったり、運転免許もないのに車を拝借したりと、まさにワルなのですが、罪の意識などなくあっけらかんとしていて、独自の人生哲学をもち、貧しい生活を送っているが、すさんだところは全くなく、ひとりぼっちの夜はなかなか眠れないという寂しがり屋の一面を持ち、生い立ちが生い立ちだけに家族への憧れが強く、里子にいった美人の姉のことが忘れられずに懸命に行方を捜しているという泣かせるエピソード持つ… 何だか憎めないキャラなんですよね、、、 エヴァの魅力が、本作品の魅力だと思いますねー エヴァには幸せになって欲しいな… そんな思いを抱きながら読んだ作品でした。
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