ディーリングルーム25時 の商品レビュー
バブル前夜そして花盛りの1980年代。円トレーディングの外為市場で戦う人々の物語。 「Japan As No.1」として特に日本の金融機関は資金力や時価総額の面で圧倒的なプレゼンスを発揮していた。息を持つかせぬ迫真の最前線が描かれる。しかし米英のディーリングルームで活躍する企業...
バブル前夜そして花盛りの1980年代。円トレーディングの外為市場で戦う人々の物語。 「Japan As No.1」として特に日本の金融機関は資金力や時価総額の面で圧倒的なプレゼンスを発揮していた。息を持つかせぬ迫真の最前線が描かれる。しかし米英のディーリングルームで活躍する企業戦士たちの姿には自信の裏にどこか哀愁が漂う。世界有数の専門知識とスキルそして動物的カンを持ち日本に残る者、外資に移る者、そして消息を絶つ者。「第6章 憑かれた人びと」「第7章 旅路に死す」は組織で働くことと人間らしく生きることについて考えさせられる。 本作品は単行本が1989年、文庫本が1993年出版と丁度バブル崩壊を挟んでおり「文庫版あとがき」と「解説」に内容が面白い。
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一般人が一生かかっても得られない金額をわずか一年で稼ぎ出す為替ディーラーたちの手帳について興味深い記載あり「彼らの手帳は書き込みがほとんどなく真っ白であった。その理由として、為替ディーラーは過去に縛られことを極端に嫌う傾向があるからだ」と説明されていた。勝っても負けても二度と同...
一般人が一生かかっても得られない金額をわずか一年で稼ぎ出す為替ディーラーたちの手帳について興味深い記載あり「彼らの手帳は書き込みがほとんどなく真っ白であった。その理由として、為替ディーラーは過去に縛られことを極端に嫌う傾向があるからだ」と説明されていた。勝っても負けても二度と同じ相場には出会えないのならば、その一瞬の取引に集中したいということなのだろう。過去に縛られてその影響下に身を置けば新たな勝利は逃げていく
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為替ディーラーを描いたノンフィクション。 1年で数百億円を稼ぐこともあれば、4年で97億円もの損失を被ることもある、まさにハイリスクハイリターンな世界。 まともな神経性じゃ出来ないだろうなーと外野から思うだけで、こういう世界もあるというのを知れるだけでも面白いかも。
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