熊撃ち の商品レビュー
熊撃ちとクマの対決…
熊撃ちとクマの対決を、実際の事件を題材に描いた7篇の作品。ストーリーはほとんどが仇討ち形式で単調だが、描写が素晴らしい。例えば「顔の横に、羆の頭がのしかかっている。今にも自分の頭蓋骨が羆の逞しく鋭い歯でかみくだかれるような恐怖におそわれた」という一節。背筋に震えが走る。
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家族を殺した熊への復…
家族を殺した熊への復讐に生きた男の物語など、淡々としていますが力強さがあります。
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大自然の下で実際に起…
大自然の下で実際に起きた7つの事件を題材に、孤独で忍耐強い熊撃ちの生き様を描いた作品です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ディズニーで描かれるプーさんはあくまでも架空の存在。すなわち、熊は肉食獣でもあることを想い起させる逸品だ。 また、今は少なくなったであろう狩猟が生計の軸である人々の生き様も開陳される。彼らが俗に言うマタギなのか、あるいはそれらとの異同は個人的には未見だが、少なくとも狩猟を生計の軸に据える人々の様を描く書は、なかなか見つけられるものではないだろう。
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北海道を中心に、漁師の話を聞いてまとめた実話7編。ひとりだけ富山のツキノワグマの漁師。有名な「羆嵐」は、この本のあと3年後に着手されたとのこと。札幌で育った私は子どものころよく熊撃ちの話を聞かされた記憶があるが、この本のもととなる連載がちょうど私が生まれた頃に行われたらしい。私の...
北海道を中心に、漁師の話を聞いてまとめた実話7編。ひとりだけ富山のツキノワグマの漁師。有名な「羆嵐」は、この本のあと3年後に着手されたとのこと。札幌で育った私は子どものころよく熊撃ちの話を聞かされた記憶があるが、この本のもととなる連載がちょうど私が生まれた頃に行われたらしい。私の生まれる数年前まで、かなり身近な場所で野いちご狩りができたり、その際にヒグマに襲われたりといったことがあったのか…と思うと驚く。札幌の市街地からそう遠くない場所でヒグマがうろついているのが目撃されたりするのも納得。
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「かれの耳に、荒い呼吸音がせまっていた。かれは、眼前に羆の眼をみた。開かれた薄赤い大きな口もみた。」 たまらん。
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熊撃ち猟師を取材しこれを描いた短篇集、非常に面白かったです。 もともとは月刊ペンでの連載だったそうな。 吉村昭で熊といったら「羆嵐」だが、この取材中に三毛別羆事件を知るも、短編で描けるものではないと、本連載終了後に長編として描いたものとのこと。 「羆嵐」もルポ風の前半に対して、...
熊撃ち猟師を取材しこれを描いた短篇集、非常に面白かったです。 もともとは月刊ペンでの連載だったそうな。 吉村昭で熊といったら「羆嵐」だが、この取材中に三毛別羆事件を知るも、短編で描けるものではないと、本連載終了後に長編として描いたものとのこと。 「羆嵐」もルポ風の前半に対して、後半は猟師銀四郎が羆を追い詰めるところを息詰まるタッチで描いてたおりましたが、その部分を独立させたような作品が多かったですね。 「羆嵐」の後半が好きだった人にはおすすめ…だけど絶版中みたいっす。 ちなみに、タイトルが羆じゃなくて熊なのは一編だけツキノワグマ撃ちの話が入ってるからっ
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記録としてはたいへん貴重。しかし、似たような話が7編淡々と綴られるので、読み物としてはやや単調に感じました。
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実在する猟師をもとに書かれたクマ打ちの短編7つを収録。 熊嵐とはまた違った猟師の世界が広がっている。 厳しい自然との共生、熊と人間の世界が近かった頃の北海道、リアルに猟師の生活が描かれている。
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図書館で借りました。 実際に吉村氏が熊撃ちの名人と呼ばれる方にお話を聞いて書かれたと言うので小説ともノンフィクションとも違うちょっと異質なお話だなあと思いました。 それにしても実際羆の恐怖も怖さも知らない人間が勝手にクマも可哀想だとか言えない厳しさがあるなと思いました。そう言う場...
図書館で借りました。 実際に吉村氏が熊撃ちの名人と呼ばれる方にお話を聞いて書かれたと言うので小説ともノンフィクションとも違うちょっと異質なお話だなあと思いました。 それにしても実際羆の恐怖も怖さも知らない人間が勝手にクマも可哀想だとか言えない厳しさがあるなと思いました。そう言う場所に住んでいる、と言うことなんだろうなと。 人間が住みやすいようにと環境を整えてしまい他の動物と共存出来ない都市部の人間が簡単に語ってはいけない領域なのだと思います。面白かったです。今度長編も読んでみようかと思います。
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