人間における勝負の研究 の商品レビュー
米長は、昭和の時代の人だね。 男が男としての威厳をもとうとしている。 昭和の美徳の上に、勝負をしている。 人間に必要なのは、 女神にすかれる、きらわれないこと。 人生勝負と考え「さわやかに勝つ」 「確率」「勢い」「運」の 三要素。 「細部にとらわれず、全体を見る」 「弱いパット...
米長は、昭和の時代の人だね。 男が男としての威厳をもとうとしている。 昭和の美徳の上に、勝負をしている。 人間に必要なのは、 女神にすかれる、きらわれないこと。 人生勝負と考え「さわやかに勝つ」 「確率」「勢い」「運」の 三要素。 「細部にとらわれず、全体を見る」 「弱いパットは入らない」 「孤独に耐えられる力が必要である」 「自分で解けそうもない問題を、 自分だけの力で答えを出そうという苦労」 「雑の精神」「省の精神」 男らしさは「理性」と「思いやり」 更に、男になるには、「貸し方」に回る。 言葉が、実感を伴っているので、深みがある。 将棋は、やはり図形認識しているなぁと思った。 次の一手は、直感的に浮かぶ。「一目で分かる」 オトコが勝負に負けた時は、何を言われても、 じっとしているに限る。これはもう鉄則です。 自分のカンに自信をもつ事である。
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人間における勝負の研究 さわやかに勝ちたい人へ 米長邦雄 1993年3月1日初版第1刷発行 2017年7月25日読了 米長邦雄。永世棋聖。タイトル通算19期。1943年生で戦後から高度経済成長時代に活躍した棋士の1人。自ら局面を難しくして相手に勝つ棋風から「泥沼流」とか、本人の...
人間における勝負の研究 さわやかに勝ちたい人へ 米長邦雄 1993年3月1日初版第1刷発行 2017年7月25日読了 米長邦雄。永世棋聖。タイトル通算19期。1943年生で戦後から高度経済成長時代に活躍した棋士の1人。自ら局面を難しくして相手に勝つ棋風から「泥沼流」とか、本人の見た目から「さわやか流」と評される。 内容は勝負における米長流の哲学について。 自分にとっては消化試合、でも相手にとっては進退を掛けた重要な1局こそ全力で相手を負かしにいく。こういう試合こそ「ツキ」を呼び込むものであるという米長理論はほとんど意識したことのない信念だったので新鮮でした。 他にも、その時代の名棋士の対局の話が出てきて面白かったです。 黄金期の羽生世代。その前にいる谷川浩司九段、そのさらに前の世代として活躍した世代である加藤一二三や、大山康晴、中原誠などに対して米長邦雄永世棋聖から見た評価も新鮮でした。 将棋界にも将棋以外にも話題の絶えない人物の名著。楽しく読めました。
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米長棋士による昭和の古臭く男臭い仕事論、勝負論。 びっくりするくらい古臭い考え方で逆に気持ち良い。 男子たるもの酒と女とギャンブルとしっかり遊び、 好きを仕事にして仕事に生きよ、という感じの主張。 この本の最大の学びは“自分にとってここ一番ではない勝負でいかに全力を投じて勝てる...
米長棋士による昭和の古臭く男臭い仕事論、勝負論。 びっくりするくらい古臭い考え方で逆に気持ち良い。 男子たるもの酒と女とギャンブルとしっかり遊び、 好きを仕事にして仕事に生きよ、という感じの主張。 この本の最大の学びは“自分にとってここ一番ではない勝負でいかに全力を投じて勝てるか。これが運を引き込む” という独自の経験則に基づく勝負論だった。
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この人の言っていることは恣意的なのだが、自分の感覚にはよく馴染む。「貸しを作る側に極力廻る」「大義名分がない時には怒らない」「日常の振れ幅を大事にする」「しょうむない自慢をしない」「一流の誇りをもって自分を律する」ここらへんは特に。
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永世棋聖・米長氏が書いた書籍.将棋を突き詰めた彼の人生,考え方がわかる.大学入学前くらいに読んで,その一年後くらいに米長氏がお亡くなりになり,とても感慨深いものがある
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さわやか流の生き方。周りを味方につけて、運を味方につける。非常に参考になった。 相手にとって大事な対局を命がけで挑む姿勢というのは参考になったし、なるほどと思った。
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先日亡くなった米長元名人の20年前の著作。米長さんの将棋における勝負の考え方を中心に、人生論、教育論、運や幸運の女神の引き寄せ方などが語られている。将棋の勝負の話が結構多く、将棋界のプロがどのように生活しているのか、プロ将棋の勝負において一局というものはどのように進められているの...
先日亡くなった米長元名人の20年前の著作。米長さんの将棋における勝負の考え方を中心に、人生論、教育論、運や幸運の女神の引き寄せ方などが語られている。将棋の勝負の話が結構多く、将棋界のプロがどのように生活しているのか、プロ将棋の勝負において一局というものはどのように進められているのか、ということが(少しは将棋をかじったことがあれば)良く分かる。プロが1時間も2時間も次の一手を考えているときってのは何をどう考えているのか、本書で初めて知った。人生における”貸し借り論”というのも大変有意義な心構えだと思う。米長さんは「一生懸命」ではなく「一所懸命」を常に使っているのが個人的には非常に好きである。
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○常に「今日は何のための日か」を考える○歩の動きは王様の都合で決まる。 我慢するだけでなく現状を打破する機会と手段をじっといつも考えて待っている。 とにかくじっと我慢して与えられた仕事を必死にやる。そして現状を打開する方策をこらす。 いやな仕事を一所賢明にやりながら、自分のしたい...
○常に「今日は何のための日か」を考える○歩の動きは王様の都合で決まる。 我慢するだけでなく現状を打破する機会と手段をじっといつも考えて待っている。 とにかくじっと我慢して与えられた仕事を必死にやる。そして現状を打開する方策をこらす。 いやな仕事を一所賢明にやりながら、自分のしたい仕事に対する準備を万端整えておく。この二つともやらない人は人生に失敗する危険性がある。 ○雑の精神と省の精神 →決定的に負けになるとすればどこなのか、だけを見逃さなければ、勝負はなんとかなる。 ○不利な時の勢い 逆転するには、どこでどういうことをすべきかを一心不乱にうかがう
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先日の『われ敗れたり』にあまりに感銘を受けたので、思わず米長邦雄永世棋聖の全盛期頃の本(当時かなりベストセラーになったらしい)も読んでみました。 名著には違いないとは思いますが、昭和57年の初版ですから、さすがに現在とは時代背景が違い、夫婦観や仕事観など今読むと価値観に違和感を...
先日の『われ敗れたり』にあまりに感銘を受けたので、思わず米長邦雄永世棋聖の全盛期頃の本(当時かなりベストセラーになったらしい)も読んでみました。 名著には違いないとは思いますが、昭和57年の初版ですから、さすがに現在とは時代背景が違い、夫婦観や仕事観など今読むと価値観に違和感を感じるであろう部分もありますが、驚いたのは言っていることの肝心な部分は『われ敗れたり』とほぼ同じということ。つまり、ぶれが全くありません。 個人的には、この全盛期の本よりも、コンピュータに敗れた後の敗戦記である『われ~』の方がより円熟した迫力を感じましたが、とにかく氏が言っているのは「自分で考える」ことの大切さ。 氏も師匠から将棋を教わったことは無いと言います。 師匠が将棋を教えてくれたら、それは「破門」ということ。見込みがないので、この棋譜を記念に荷物をまとめて故郷へ帰りなさい、という意味なのだそう。 ここは本当に共感した部分です。本当に見込みがあると思う相手には教えない、先輩・上司が手取り足取り教えるというのは、むしろ見切りをつけてしまったから…というと言い過ぎですが、期待値が下がってしまった証拠… など共感してしまう私の感覚もいまの価値観からすると古いのかもしれませんね。 (ちなみに私自身が手取り足取り教わるのが嫌いなもので… 後輩、部下は大変と思います。) ※最後は話が逸れました。
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自分を理解して、勝負に向かう。物事の良し悪し、周囲の流れによる好不調と自分のスタンスというか好み。その違いを明確に意識して、行動を選択できるというのは何というか、胸がすきます。 ・将棋というのは、必ず途中からとんでもないことが起こって、わけがわからない状態になるようになっている...
自分を理解して、勝負に向かう。物事の良し悪し、周囲の流れによる好不調と自分のスタンスというか好み。その違いを明確に意識して、行動を選択できるというのは何というか、胸がすきます。 ・将棋というのは、必ず途中からとんでもないことが起こって、わけがわからない状態になるようになっているものなのです。例えば矢倉の戦いを例にすると、25手目におおまかに見て9通りの手がある。これが最善かな、という手はあるが確信は持てません。後手側もやはり9通りの手がある。両者が一手ずつ違う組み合わせの手を指すと、2手後には大体80通りくらいの変化になる。その一つ一つを研究してどの形が良いか考えるのも大切ですが、私の考えでは、どれをとっても全部一局になる。どのように生きても、一つの人生になるという感じなのです。 ・難局になると、私は一番難しい、結論の出しにくい手を相手に返すようにしている。それは必ずしも最善手ではないが、相手の立場に立ってもすぐにどう返したら良いか結論が出ないような手は、相手も結論を出せない。そのラリーを続けていけば、先に弱い方が間違える。相手が強い場合は、局面ができるだけ単純になるように、急戦で勝負を持っていく。力の差が出にくく、一手間違えれば強い人も簡単につぶれるし、弱い人でもうまくやれば、そのまま切り込んで終わらせられる。 (ランチェスターみたいな戦略だ・・。素晴らしい。) ・ある動きがあれば、必ずその反動がある。その反動を無理に抑えようとすれば、必ずどこかに軋みがきて、おかしなことになる。バランスが片一方に偏りすぎていると見た場合に、私は少々極端に見えることを言うことがあるのは、何事にもバランスと許容範囲というのを大切にしたいからです。
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