アインシュタインの夢 の商品レビュー
タイトルを見て、読みたいと思った。伝記的なものかな、と思っていたが、アインシュタインが時折り出ては来るものの、「時間」を考察した「物語」だった。時間の捉え方がたくさんあって、さすが理学博士が書いた物語だ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
SFと純文学の理想的な融合。柔らかく語りかけるような文体に導かれ、読者は時間にまつわる様々な体験をする。読むうちに目がさめるような気がするし、途方も無い夢を見ているような気にもなる。そして本を閉じると、時間がまっすぐ進んでいるこの世界に驚く。
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30通りの様々な時間の世界は、実はこの現実の時間を30個に分けたものではないか。時間は人によって、一定だったり、早くすぎたり、遅くすぎたり、止まっていたり、過去にさかのぼってたり、未来がなかったり、未来が見えたり、それはどれも全て一人の真実の時間なのだろう。
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書評を見て気になっていた直後に、高円寺の古本屋の100円ワゴンで見つけて、思わず購入。 特殊相対性理論の完成を目前にしたアインシュタインが夢で見たかもしれない、時間があらゆる様相を見せる幾つかの世界についての短篇集。 映像の思い浮かぶようなせつなく美しい情景を、詩情溢れることばで...
書評を見て気になっていた直後に、高円寺の古本屋の100円ワゴンで見つけて、思わず購入。 特殊相対性理論の完成を目前にしたアインシュタインが夢で見たかもしれない、時間があらゆる様相を見せる幾つかの世界についての短篇集。 映像の思い浮かぶようなせつなく美しい情景を、詩情溢れることばで描いていて、わたしは、時間についてますますわからなくなりました。
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大好き且ツおすすめの本。 時の存在と概念、それと密接な、人生への態度について。 描かれるさまざまな時間の仮定は、この世界を生きている事実を考える糸口になる。 それらを自分の生きる世界に当ててみるほどに、映画のような、擬似の世界の奇妙さを愉しむことができます。
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