クラブ・ミュージックの文化誌 の商品レビュー
YMOもAphex Twinも電気グルーヴも「テクノ」と呼ばれることが当たり前の時代を生きてきた自分のようなロックリスナーにとって、UKベースミュージックのはじまりを外観するための一冊としてこれ以上のものはない、というほどしっかりと作られた本でした。 ハウスやレイヴはもちろん、...
YMOもAphex Twinも電気グルーヴも「テクノ」と呼ばれることが当たり前の時代を生きてきた自分のようなロックリスナーにとって、UKベースミュージックのはじまりを外観するための一冊としてこれ以上のものはない、というほどしっかりと作られた本でした。 ハウスやレイヴはもちろん、バレアリックやレアグルーヴ、ダブといったサウンドの持つ背景が丁寧に紐解かれており、どのようにUKベースミュージックが形作られているのかを理解することができる。 しかもそれがロックからの視点もあれば、ジャズ〜アシッドジャズの歴史的な流れ、政治やフットボール、ファッションなど音楽を取り巻くトピックからも丁寧に捉えられており、ストリーミングサービスで音楽を聴きながら一読するだけで音楽の聞こえ方が変わってくるというわけです。 具体的には、Kraftwerkに端を発するマシンミュージック/ニューウェイヴ、ダンスミュージックはエレクトロニック・ディスコもしくはエレポップと呼ぶべきものあり(これはジャンル語りの話ではなく「テクノ」を本質的に捉えるために)、Warp Records以前と以降でエレクトロニックミュージックの世界は変わっていくということ、マッドチェスターとセカンド・サマー・オブ・ラヴを一括りにしない視点、あるいはUKベースミュージックにおけるレゲエ/ダブの重要性などなど、「テクノ」という音楽に向き合うにあたって最低限必要な歴史認識やアティテュードが身につく名著。
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読了日不明。埼玉に住んでいた頃、古本屋で300円で買ったもの。階段に黒い暖簾がかかってて、階上へ上がるとリサイクルショップみたいになってた気がする。じきに潰れたけど。えっ、内容? アフェックス・トゥイン!! これに尽きる。あと執筆陣が結構豪華。
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