善悪の彼岸 道徳の系譜 の商品レビュー
「深淵をのぞきこんでいれば、深淵もまたお前をのぞきこむ」という有名な言葉が収録されている『善悪の彼岸』。 そして『道徳の系譜』ではニーチェはキリスト教世界における道徳の歴史を分析し、考察します。 善人とは何か、悪人とは何か。はて、そもそも善悪とは何か。それは立場によって変わっ...
「深淵をのぞきこんでいれば、深淵もまたお前をのぞきこむ」という有名な言葉が収録されている『善悪の彼岸』。 そして『道徳の系譜』ではニーチェはキリスト教世界における道徳の歴史を分析し、考察します。 善人とは何か、悪人とは何か。はて、そもそも善悪とは何か。それは立場によって変わってくるのではないか。 いや、キリスト教道徳は悪が善に変わったという前代未聞の試みなのだ。弱きものが怨恨感情(ルサンチマン)によって強き者を引きずり落したのだとニーチェは驚くべき論を展開します。 『道徳の系譜』はニーチェ作品の中でも特に私の印象に残っている作品です。また、ニーチェの思想を知る上でもとてもおすすめな作品です。
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当時の時代背景を念頭に置きながら読む必要があり、またボリュームがありますが、ニーチェが自分の思想を丁寧に記していて、とても面白く読みました。 ツァラトゥストラを受けつけなかった人でも、こちらは読めると思います。 ナチス支持者がニーチェを好んだらしいですが、本書のユダヤ人ついて...
当時の時代背景を念頭に置きながら読む必要があり、またボリュームがありますが、ニーチェが自分の思想を丁寧に記していて、とても面白く読みました。 ツァラトゥストラを受けつけなかった人でも、こちらは読めると思います。 ナチス支持者がニーチェを好んだらしいですが、本書のユダヤ人ついて述べた箇所はナチスの主張と相容れないものなので、読んている最中に不思議に感じたものです。
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キリスト教の様な大きな宗教に影響を受けていない身としては、 やっぱりピンとこないところもある。 著者が伝えたかったことの半分も理解できなかったと思うが、 当時のヨーロッパ諸国をどう見ていたかなど、 そういった部分は読んでいて単純に興味深い。
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ニーチェの視点がとても多様であること驚かされた。精神性の勝利と武力支配による勝利との対比(ローマとユダヤの対比)や、善悪二元論に対する批判などは、自分の考え方の一端を変化させてくれた気がする。
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こんな人間が「執筆」「出版」というプロセスを辿れるのが凄いと言えば凄い。「よい」「わるい」という価値観。もとより、「価値観」ってもの自体がなにかおかしくはないかという問題の提示とかいろいろ… キレっぷりを楽しむ本でもある。
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