新編 ノラや の商品レビュー
猫がいなくなる、とい…
猫がいなくなる、という悲哀は、実は僕も知っている。縁あって、手のひらに乗るくらいの子猫を、鈍行列車で仙台から東京に引き取りに行った。帰りは車掌が来るたびに、にゃあにゃあ鳴きはせぬかとヒヤヒヤした。そんな猫が実家に引越しで居なくなったときの気持ち、それがあるので、この本はただの読み...
猫がいなくなる、という悲哀は、実は僕も知っている。縁あって、手のひらに乗るくらいの子猫を、鈍行列車で仙台から東京に引き取りに行った。帰りは車掌が来るたびに、にゃあにゃあ鳴きはせぬかとヒヤヒヤした。そんな猫が実家に引越しで居なくなったときの気持ち、それがあるので、この本はただの読み物としては読めない。時の流れの中で、無垢なものをどうしようもなく失う無常感、を感じつつ、読むことになる。
文庫OFF
いなくなった猫、ノラ…
いなくなった猫、ノラを探す話。猫好きとしてはかなり感情移入して読みました。
文庫OFF
実際の猫の話にしてはそこそこ厚みがあるので内容の濃度をやや侮っていたが、隅々まで猫の話だった。 馴れないうちは酷い態度(創作?)も見られるがすぐに猫にどハマりしている様子… 読んでいてすごく楽しいですが、出来事から著者の悲しい気持ちも多分に入っているので、猫好きには結構つらい面が...
実際の猫の話にしてはそこそこ厚みがあるので内容の濃度をやや侮っていたが、隅々まで猫の話だった。 馴れないうちは酷い態度(創作?)も見られるがすぐに猫にどハマりしている様子… 読んでいてすごく楽しいですが、出来事から著者の悲しい気持ちも多分に入っているので、猫好きには結構つらい面が多い気がしました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
近代箏曲の父・宮城道雄の随筆に、いたずら者で楽しい百閒先生がしばしば登場していて、気になっていた 猫は人並みに好きなので、良い機会だと思い、図書館で借りた いなくなってしまった愛猫を心配して探し、ひたすら悲嘆にくれる「ノラや」をはじめとする、猫関連の20篇を集めたアンソロジー 半分くらい読み進めるまで楽しめず、読み終わるまで1ヶ月くらいかかってしまった 楽しめなかったのは、作者が辛くノラ関連の数篇を推敲しなかった(できなかった)からだとわかった それがわかり作品の雰囲気にも慣れてから、猫探しの風景や絵が立ち上がってきて、少しペット・ロス状態を感じられるようになってきた 何にしても、最期がはっきりしていないのは、辛い
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百?宅にするりと入りこみ、或日ふいに戻らなかったノラ。愛猫の行方を 案じ嘆く「ノラや」を始め、白猫に化けた女中の話など、昭和初期から晩年 にいたるまで、猫の話ばかり20篇を集めたアンソロジー。
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