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20世紀の女性精神分析家たち の商品レビュー

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2024/06/30

積ん読本であったが、フェミニズムと女性心理の理解のために本棚から引っ張り出して読む。訳者が「モモ」の大島かおり氏であったが、専門家ではないために専門用語や人物名の役で難はあったが、訳文としては読みやすく、400ページ余りの大著だが、読み物として面白く読めた。とかくフロイトの家父長...

積ん読本であったが、フェミニズムと女性心理の理解のために本棚から引っ張り出して読む。訳者が「モモ」の大島かおり氏であったが、専門家ではないために専門用語や人物名の役で難はあったが、訳文としては読みやすく、400ページ余りの大著だが、読み物として面白く読めた。とかくフロイトの家父長制は評判が悪いが、初期から本書に出てくる女性や非医師が活躍できていたのは、ある意味で精神分析の発展の祖と考えることができる。本書に登場するドイッチ、ホーナイ、アンナ・フロイト、クラインといった現在の精神分析の基礎を作った人たちの一種の伝記物で面白かった。フロイトも自身の理論構成に彼の人生経験が反映されていたが、本書に出てくる人たちも自身の生きざまが理論に活かされていることがよく分かった。女性の分析家の理論が、特にホーナイなどはフェミニストの理論にも影響を与えたが、それぞれバックラッシュ(家父長制からマザリングへの移行、それに対する反発など)、はあり、現在の到達点も含めて、さらに理解する必要性を感じた。

Posted byブクログ

2011/12/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

はじめに 父中心から母中心の精神分析へ 第1部 ヘレーネ・ドイッチ(反逆する娘 精神医学とマザリング 女性の性 ほか) 第2部 カレン・ホーナイ(母の崇拝 生まれながらの女性性 子宮羨望 ほか) 第3部 アンナ・フロイト(父の娘 児童分析へ 自我心理学と青春期 ほか) 第4部 メラニー・クライン(母との葛藤 母親としての分析者 母と子の対象関係 ほか)

Posted byブクログ