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シンプルな情熱 の商品レビュー

3.7

8件のお客様レビュー

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2023/02/13

先ごろノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーの1992年の作品。断捨離していたら出てきました。1993年の初版本。 ⁡ 妻帯者である男性との恋を文字通りシンプルにかつ情熱的につづった小説というよりエッセイや独白に近い作品。 ⁡ たしか女性誌かなんかで紹介されていて買ったんだと記...

先ごろノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーの1992年の作品。断捨離していたら出てきました。1993年の初版本。 ⁡ 妻帯者である男性との恋を文字通りシンプルにかつ情熱的につづった小説というよりエッセイや独白に近い作品。 ⁡ たしか女性誌かなんかで紹介されていて買ったんだと記憶。表紙の写真や、帯に「翻訳権独占

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2022/12/17

当事者だけど、書くうちに時が経過し傍観者にもなれる。情熱だけが確かにあった、そのことは、書く前と書き上げるまでに二度起こったように思えました。自己から派生したことが他者に届ける物語に昇華する過程をすべて見た気がしました。

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2022/11/30

登場人物が2人しかいない、性と恋の話。最初の数ページは、ただの導入かと思って読んでいたが、これがずっと続く。しかし、飽きない。他人の心の中を覗いているような、自分の中を見透かされているような感覚。

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2022/11/16

アニー・エルノーさんがノーベル文学賞を受賞したので、読んでみた。 脳みそがピンク色に染まってしまいそうなくらい、パッションだった。 気持ちが一直線。シンプル。 大人向けなので、 中学校には置けない本ということを確認。

Posted byブクログ

2022/11/13

ノーベル文学賞の発表日に、ふと心を惹かれて、本作を市の図書館で予約していた。別に毎年文学賞に選ばれた作家の作品を読んでいるわけではないのだけど、今回はふと気になったのだ。 私は得てして恋愛をテーマに扱った現代作品が苦手な傾向にあるのだが、抑制され簡潔な文体で語られる本書は、昔日...

ノーベル文学賞の発表日に、ふと心を惹かれて、本作を市の図書館で予約していた。別に毎年文学賞に選ばれた作家の作品を読んでいるわけではないのだけど、今回はふと気になったのだ。 私は得てして恋愛をテーマに扱った現代作品が苦手な傾向にあるのだが、抑制され簡潔な文体で語られる本書は、昔日の自分自身の恋に陥っていたあの状態を思い出させながらも、淡々とした読了感は冬の木枯らしのようでもあって、このような形で人生を共有することができるのだと、真新しく・ユニークに感じさせられたといえる。 私は別に激しい恋に燃えたことがないのだけれど、ところどころ「わかるー」となる部分がちりばめられていて、私の「シンプルな情熱」にはこの先会えるのだろうか?と思ってしまった。 「昨年の九月以降、私は、ある男性を待つことー彼が電話かけてくるのを、そして家へ訪ねてくるのを待つこと以外、何一つしなくなった…」 あの人が○○してくれるなら、○○すると自分で願掛けしたり、星座占いを気にしたり、普段聞かないような曲を聞いたり、、、全部わかりすぎる、、 「彼は私に、「おれについての本は書かないでくれよ」と言っていた。でも私が書いたのは、彼についての本ではない。自分についての本でさえない。私は彼の存在が、存在であるというただそれだけのことによって私にもたらしてくれたものを、言葉にー彼はたぶん読まない、彼に向けられているのではない言葉に直しただけだ。これは、贈り物に対する一種の返礼なのだ。」 エルノーの文章は、率直に私自身に語りかけられているのだ。

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2022/11/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「一九八八~八九年頃、約一年間にわたって、自宅で、ある特定の男性と昼下がりの逢い引きを繰り返した。」(P110)という私の中のフランスのイメージそのままだ、という出来事の中での、シンプルな感情を綴った小説とエッセイを足したような作品。 ある女性の恋における感情と感情から発生する行動のみが書かれていて、女性の友人の恋バナを聞いているようでもある。読みやすい、そして私にとっては文章だから自分に落とし込める作品でもあるかな。 「恋(パッション)に燃える」というのも、解放された状態ではなく、囚われの状態に入ることなのである。(P135) passionの訳し方がなかなか面白く、巻末の解説を読むと情熱、熱情、恋、恋心などなど様々に訳されているが、Passionと頭文字が大文字だとキリストの「受難」を意味することから始まりpassionの説明を興味深く読みました。 「本作品、わが国ではどんなふうに迎えられるだろうか。」(P119)とありますが、いま現在の日本、と考えると不倫という時点でなかなか難しいものがあると感じます。いや、ひっそりこっそりと読み継がれるだろうか…。判断が難しい。

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2021/10/19

ノーベル賞まわりで話題になってるようだったので読んだ。 あー。ちょっと前20217月くらいにKBCシネマで上映されてたような。 自身の体験を比喩などなしに削ぎ落とした文章で読みやすく簡潔に書かれていた。すぐ、読めます。 人の恋のパターンなのかもしれないし、恋や愛ってありきたり...

ノーベル賞まわりで話題になってるようだったので読んだ。 あー。ちょっと前20217月くらいにKBCシネマで上映されてたような。 自身の体験を比喩などなしに削ぎ落とした文章で読みやすく簡潔に書かれていた。すぐ、読めます。 人の恋のパターンなのかもしれないし、恋や愛ってありきたりだと思うけど、引き込まれる。他の作品も読める気がする。

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2020/10/21

男の子2人の母親でもある50歳代の女性と10歳年下の男性と不倫の話。出版当時、賛否両論の本だったらしい。女性に絶賛され、男性に酷評されたとか。男と別れ取り乱して泣き崩れない女は、男には認められないのだろうか。女が自分の欲望に忠実だけなのがいけない? 子供が大きくて、働いて収入があ...

男の子2人の母親でもある50歳代の女性と10歳年下の男性と不倫の話。出版当時、賛否両論の本だったらしい。女性に絶賛され、男性に酷評されたとか。男と別れ取り乱して泣き崩れない女は、男には認められないのだろうか。女が自分の欲望に忠実だけなのがいけない? 子供が大きくて、働いて収入があるなら結婚は必要ないと思う。簡潔な 文章で結構エロティックなのが素敵。

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