夜明けの新聞の匂い の商品レビュー

曽野綾子【著】

これを読むと、毎日新…

[文庫ＯＦＦ]

これを読むと、毎日新聞を読んでいる人でも見方が少し変わるような感じがする。全て新聞の言う通りなのか、それでいいのかなど自分の考えが生まれてくる。

新聞記事に対する著者…

[文庫ＯＦＦ]

新聞記事に対する著者の少し過激な見解をお楽しみあれ!!

2015/07/04

　政治・宗教・時事・死などが論理的に書き表されていて、とても分かりやすい説明でした。ときおり著者の日常も描かれていて、その部分がまたおもしろかったです。
　日常的には使わないような言葉も文章中に登場するので、私は辞書を引きながらでないと正しく解釈できませんでした。ただの勉強不足ですね。それでも著者の考えは興味深いものが多く、他の作品も読んでみたくなります。
　この作品が刊行されたのは平成２年６月とのことでしたが、人間の本質は現代でも変わっていないのではないでしょうか。生活環境や流行りのものは変化しますが、それは表面的な違いであり、その中にいる人々は同じ言動を繰り返しているだけなのかもしれません。
　当時の時事を絡めて書かれているので情報の古さは感じるのかもしれませんが、今から20年後でも、この作品には読む価値があると思います。

2009/10/04

新潮社、「新潮45」に掲載、1990年6月25日発行、定価1000円(本体971円)

○「新潮45」1988年3月号から1990年2月号