アメリカンズ ロバート・フランク写真集 の商品レビュー
老若男女、白人も黒人も、いろんな人たちが写っている。まさにアメリカ的な写真の数々。国旗が入った写真が結構あるのが印象的。しみじみとするものからユーモラスなものまで。
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言わずと知れた歴史的名作「アメリカンズ」 スイス人のロバートフランクが、1955~56のアメリカを横断し、撮影した写真集。 第二次世界大戦に勝利、世界の雄としてのアメリカの勢いが増している時期。 でも、ロバートフランクはそんな栄光のアメリカを撮るわけではない。 そこら辺にい...
言わずと知れた歴史的名作「アメリカンズ」 スイス人のロバートフランクが、1955~56のアメリカを横断し、撮影した写真集。 第二次世界大戦に勝利、世界の雄としてのアメリカの勢いが増している時期。 でも、ロバートフランクはそんな栄光のアメリカを撮るわけではない。 そこら辺にいる、普通の人達のなんでもない表情、状況を切り取る。 皆、うつろな視線、焦点も特にさだまっていないようはふわふわした雰囲気。 活気があるわけでもなく、なんとなく日常を過ごしている。 映っている人々はカメラのことは意識していない、だからまったく無防備。 カメラに映るとき人はキメた顔をするが、ほとんどの時間はこんなキメた状況ではない。 アメリカだって、キマったかっこいい状況ではない。 人種差別は残り、移民たちは貧しさに苦しんでいる。 それ以外の被写体でのイメージは人々はちっぽけで淡々と生き、その生涯を終えていく現実が淡々と描かれていくと感じた。 ・アメリカ国旗などの国の象徴の空っぽさ →大きな概念は空虚で、現実的に存在する現物はみな小さく、弱々しい。 ・墓、十字架、葬式などの死のイメージ →車にかけられたシートの写真もイメージが連鎖する。 ・機械化が進み人間が卑小に、機械の下になったような →人がテレビに映っているところと、映されている人の対比 →エレベーターガールの疲れ ・身分差 →黒人のベビーシッターが抱える白人の赤ちゃん。黒人の目はうつろ 平面的な画面で奥行の無いショットも多く、そこには絵のように描かれた薄っぺらさ、抽象化されたような印象を受ける。
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暑い夏の夜、ニューヨークのパーティーで私はジャック・ケルアックに会った。二人で外へ出て舗道にしゃがみこんだ。ジャックに、『アメリカンズ』の写真を見せると、彼は言った。「わかった。この写真についてだったら何か書けるよ‥‥‥」ロバート・フランク ロバート・フランク、スイス人、慎み深...
暑い夏の夜、ニューヨークのパーティーで私はジャック・ケルアックに会った。二人で外へ出て舗道にしゃがみこんだ。ジャックに、『アメリカンズ』の写真を見せると、彼は言った。「わかった。この写真についてだったら何か書けるよ‥‥‥」ロバート・フランク ロバート・フランク、スイス人、慎み深く、親切、あの片手でひょいと取り出して撮る小さなカメラでもって、かれはアメリカから悲しい詩をモロに吸い上げてフィルムに焼きつけ、世界の悲しみの詩人たちと肩を並べた。ロバート・フランクに、おれからのメッセージ:あんた、目があるよ。 ジャック・ケルアック(序文より) (本書カバー裏コメントより)
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