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魔女と呼ばれて の商品レビュー

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2012/05/27
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※このレビューにはネタバレを含みます

おデブでブサイクだった中年女が、断捨離して夫と愛人を不幸に陥れていく復讐劇。 【大人指数 100%  恐怖指数 60%】 専業主婦ルースは、仕事で成功している夫、2人の子どもたち、高級住宅街の家、と一見幸せそうな暮らしを送っていた。だが、実際のところ、夫のボッボは美人で人気作家のメアリ・フィッシャーと浮気をしている。一方のルースは、大柄で不器量。お互いのくすぶる不満がある日ぶつかり合い、夫の言葉にルースの嫉妬の悪魔が目覚めた。 ルースの復讐は実に用意周到で緻密。 1.家を燃やし、子どもたちをメアリ・フィッシャーの家へ置いて、自らは姿をくらませる。 2.老人ホームで介護しながら、メアリ・フィッシャーの母親を彼女の家へ送り返す。 3.簿記の勉強をし、内密にボッボの顧客のお金を着服。 4.立ち上げた女性職業斡旋所からボッボの事務所へ美人女性を派遣し、浮気させる。 5.顧客の利息着服容疑でボッボが逮捕される。 6.裁判の判事に懲役7年を言い渡させる。 7.多額のお金をつぎこみ、メアリ・フィッシャーと同じ容姿に整形する。 8.メアリ・フィッシャーの塔の家を買い取る。 ルースが転々とするのは、社会的弱者のところばかり。介護が必要な老人、精神犯罪者、働く機会のない主婦たち、未婚の母親、過激なフェミニスト集団。彼らにとって、ルースは必ずしも魔女、悪魔ではなかった。目的達成のために利用するだけではなく、異なる未来を照らしもした。「あなたたちも変わろうと行動すれば変われるのよ。」というメッセージを常に発していたようにも思える。 最終的に、ルースはメアリ・フィッシャーとまったく同じ外見を手に入れた。妬み、憧れていた女性と同じ立場にたつことに成功した。でも、全てを手に入れた後、結局、空しさを感じたのかもしれない。最後の一文が意味深。 <ルース語録> ・でも、私は何がほしいのだろう。もちろん、難しい問題かもしれない。これだけのことに、迷い、ためらい、一生をかけなければならない場合もあるだろう。 ・世の中を変えることはできないから、私自身を変えるのだ。 ・「人生は全て教訓よ」ルースは言った。「大事なのは、そこからちゃんと学べるかどうか、ということね。 ・「スーツケースの中に入っているのはお金。そして、私の行き先は未来よ」 ・女を太らせるのは男。これは真理だ。 ・年齢は見る人が感じるものです。見られる人が感じるものじゃありません。 ・世間の人間なんて、弱いものだ。まるで、運命などというものが本当にあるかのように、身に起こることをただ受け入れる。人生とは奪い取るものなのに。 ウェブサイトにもアップ済み。 http://www.geocities.jp/british_women_novelists/writers/Fay_Weldon.html

Posted byブクログ

2009/10/04

映画「シー・デビル」とは比べ物にならないくらい怖い。 復讐の仕方がケタ違い。 もっと恐ろしく過酷な内容。 怖いね。

Posted byブクログ