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世界の真上で の商品レビュー

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2009/10/04

ボウルズ最後の長編「世界の真上で」。ミステリーと言えなくもないが…。そんなことよりも、新潮社が文庫で出して版権を手放さないせいでボウルズの傑作「シェルタリング・スカイ」が今では読めないというのは納得できない。新潮文庫から出てるやつは当然、とっくに絶版状態なのだ(絶版にするくらいな...

ボウルズ最後の長編「世界の真上で」。ミステリーと言えなくもないが…。そんなことよりも、新潮社が文庫で出して版権を手放さないせいでボウルズの傑作「シェルタリング・スカイ」が今では読めないというのは納得できない。新潮文庫から出てるやつは当然、とっくに絶版状態なのだ(絶版にするくらいなら版権取るんじゃねえ!)。どうせ、ベルトルッチの映画公開時に映画のワンシーンを装丁に使うかなんかして出版したんだろう、ボウルズへの興味とかではなく、話題の映画の原作だから。本当に新潮社はさっさと増刷するか版権を手放すかしてほしい。こういうことは、翻訳文化の進んだ日本だからこそ起こってくる歪んだ現象だという気がする。

Posted byブクログ