漱石を売る の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズを読んで、古書店に少なからず興味を持っていたなかで、たまたま亡き祖父の蔵書にこちらを見つけ、読んでみることにしました。 こちらの本は、1992年初版。エッセイのなかのエピソードには、さらに古い時代のものも多々ありました。比較的新しいエピソードのなかには、若者の活字離れが進んで、万引きが少なくなったり、狭い住宅事情のためか、文庫本の蔵書が増え、捨てるに捨てられない大量の文庫本を値がつかなくても引き取ってほしいという古書店主泣かせの客が増えるというものもありました。古書店をめぐる時代の移り変わりを感じました。 1992年の初版から時が経つこと約25年。インターネットで中古の本が手軽に買え、電子書籍も普及。古書店の有様もさらに変化していることと思われます。今まで古書店には、ほんの数回しか足を運んだことがありませんが、今一度、訪ねてみて、古書店の魅力を探ってみたい気分になりました。
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作家にして古書店主の著者が、自らの経験をもとに達意の文章であぶり出す、不可思議な世相と人間模様。興趣つきないエッセイ集。(帯)
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