深夜特急(第三便) の商品レビュー
当時この第三便をどれだけ心待ちにしていたことか。 “Mother Nature”に部分が掲載された時の高揚感と複雑な想い。 続きが読めることの喜びとは別に、なんにでも終わりがあるようにこの旅もまた終わるのだという諦観。旅の終わりについては『路上の視野』で知っていたので、一便二便に...
当時この第三便をどれだけ心待ちにしていたことか。 “Mother Nature”に部分が掲載された時の高揚感と複雑な想い。 続きが読めることの喜びとは別に、なんにでも終わりがあるようにこの旅もまた終わるのだという諦観。旅の終わりについては『路上の視野』で知っていたので、一便二便に予告的に出ていた三便の目次だけで充分だったのかもしれないという拗ねた態度。 その後部分的に取り出して何度も読むのだから、そんな感傷はなんの意味もないのだけれど。
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2013.08.29読了。 今年35冊目。 上海から旅を始め、インドからはバスを乗り継いでロンドンまで旅をした著者の記録的な本。 一便、二便は☆5つ! これを読んで改めて! 私はアジアが好き笑 ヨーロッパへも一度は行ってみたいけれど、景色や人や、小汚さや、人の陽気さ、いい加減...
2013.08.29読了。 今年35冊目。 上海から旅を始め、インドからはバスを乗り継いでロンドンまで旅をした著者の記録的な本。 一便、二便は☆5つ! これを読んで改めて! 私はアジアが好き笑 ヨーロッパへも一度は行ってみたいけれど、景色や人や、小汚さや、人の陽気さ、いい加減さ、などなどいいところも悪いところも含めてやっぱりアジアの旅が好き! 特に全く興味のなかった上海、そして行きたいと思っていたトルコ、インドはますます行きたくなった。 近いうちに行けるかなー?笑 第三便のヨーロッパは著者の気持ちとともに読書スピードがかなり失速してしまった。 あんな風に長く旅を続けていたら、旅をする意味も、日本に帰るタイミングも失ってしまいそうだなーと。 そしてこの本で最も印象に残った言葉、わかるのはわからないということ。 私も何カ国か旅をして、何度も行った国もあり、自分の触れたその一面の印象だけでその国を知り、わかった気持ちになっていたことがあったのですごく共感した。 何度行ったって、長く住んでいたって外国はわからないことだらけなのだ。 当たり前だけど私たちと同じように長い歴史がありその中で培われてきた文化や生き方や思想は、簡単に理解できるものではないということを改めて思った。 それを踏まえて、あー旅に出たい!が今一番の感想だと思う笑
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旅先で出会う景色、出来事に対する感情の変化に対して、筆者が述べる言葉が印象的だった 旅がもし本当に人生に似ているものなら、旅には旅の生涯というものがあるのかもしれない。人の一生に幼年期があり、少年期があり、青年期があり、壮年期があり、老年期があるように、長い旅にもそれに似た移り...
旅先で出会う景色、出来事に対する感情の変化に対して、筆者が述べる言葉が印象的だった 旅がもし本当に人生に似ているものなら、旅には旅の生涯というものがあるのかもしれない。人の一生に幼年期があり、少年期があり、青年期があり、壮年期があり、老年期があるように、長い旅にもそれに似た移り変わりがあるのかもしれない。私の旅はたぶん青年期を終えつつあるのだ。何を経験しても新鮮で、どんな些細なことでも心を震わせていた時期はすでに終わっていたのだ。そのかわりに、辿ってきた土地の記憶だけが鮮明になってくる。 p160 最後になってくると、旅を終わらせるのに苦しむ気持ちが伝わってくる所持金は少ないのに、フランスからポルトガルまで下ってみたり。 終わり方は、予想外だったが、ある意味期待通りだった。 あとがきを読んでふと最後を見ると、日付が自分が生まれる1か月ほど前だった。何かよくわからない感慨があった。
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旅の終わりを探す旅、というのが結構衝撃だった…第三便は読んでいてつらくなる部分が多かったが、それでも読後は期限を設けない旅に出てみたくなっている。
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「深夜特急」第1便~第3便について、まとめてこちらでレビューを。 現在26歳、会社員4年目ですが、 どうして学生のうちに読んでおかなかったんだろう!と後悔しつつ、 とにかく面白くて一気に3冊読んでしまった。 私も大学生のときは、バイトしてお金をためては旅行して、 というのを小...
「深夜特急」第1便~第3便について、まとめてこちらでレビューを。 現在26歳、会社員4年目ですが、 どうして学生のうちに読んでおかなかったんだろう!と後悔しつつ、 とにかく面白くて一気に3冊読んでしまった。 私も大学生のときは、バイトしてお金をためては旅行して、 というのを小規模ながら繰り返していて、友人と東南アジアに行ったり、 留学先のスウェーデンからヨーロッパ諸国へ行ったり、 国内では南東北や京都に一人旅へ出たり。 海外で一人旅といえるのは、スウェーデンから渡った、 オランダやスウェーデン国内のエーランド島やカルマル、ストックホルムくらいだろうか。 一人というのはとかく誰の都合も気にせず、いきたいところへ行きたいときに、好きなだけ行ける、ということと、現地の人とよりコミュニケーションが図れるという楽しさがあるなあ、とは思っていたけれど、実際には常に寂しさもつきまとう。 沢木さんが方々へ旅をする中で、現地の人や同じように旅するバックパッカーなど、多くの人と知り合っては楽しかったり時には切なかったり、憎らしかったりする関わりを持ちながら、常に別れていく、というおそらく一番の愉しみというか旅の醍醐味のような部分について、ほとんどが一期一会と分かっているからこそ楽しいのではないか、と、読み進めるうちに思うようになった。それは多分、沢木さんが、というより私が。 いま住んでいる場所、周りの人とのコミュニケーションはさしてうまくとれず、むしろ自ら人と関わろうとしていない自分であるのに、旅になると、その土地土地の人とのちょっとした関わりがうれしく、でもそれは、必ず別れるということが分かっているから楽しいのではないだろうか。それは東京での生活においても同様、お店の店員さんとのちょっとした会話がたのしいのは、それ以上は深入りしない、というのが分かっているから。 レビューではなくなってしまった。 とにかく、いまは、旅に出て、安宿をみつけて、「うーん、ちょっと高いなあ」と言ってみたりしたいけれど、沢木さんの旅した時代とはずいぶん変わっていることを忘れてはいけない。どの国においても日本人を含め、ぐっと多くの外国人が旅したり住むようになり、また当時はなかった紛争が起きている地域もある。 そして沢木さんとの大きな違いは、私が女であるということだ。 これだけで、かなり制限されてしまう部分は大きい。 ちょっと話しかけられても、必要以上に疑ってしまい、それ以上踏み出せない。 しかし、仮に空虚を見つけることしかできないとしても、 事前に調べることをしない旅に出たい。 奇しくも、沢木さんが旅に出たのと同じ、26歳の今。
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トルコ、ギリシャ、イタリアフランススペイン、ロンドン。旅の終わりを求める旅になる、という言葉が印象的。いいなぁ、とてもいい。ここぞと言う所に著者の文章力が発揮される。飛光よ飛光よ、という題名が出でくる15章も良い。
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第3便では、トルコ、ギリシャ、イギリスへ向かいます。 旅は遂に佳境で、これまでになかった気だるさを感じました。早く終わりたい、けど終わりたくない。それは読者も一緒です…。 読み終わるのがこんなに名残惜しい本は久しぶりでした。
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大沢たかおのドラマ版をちらっと観て読み始めた、かつてのバックパッカーのバイブル。無茶な冒険をする話ではなく、主人公が長旅の中で自身の心境の変化と向き合う様子に共感する。旅と人生は似ているとはよく言われるが、共通するのはやはり「終わり」があるからなのだと思った。話としてはとりとめが...
大沢たかおのドラマ版をちらっと観て読み始めた、かつてのバックパッカーのバイブル。無茶な冒険をする話ではなく、主人公が長旅の中で自身の心境の変化と向き合う様子に共感する。旅と人生は似ているとはよく言われるが、共通するのはやはり「終わり」があるからなのだと思った。話としてはとりとめがなく、間延びしているようにも感じるが旅へのロマンはやはりかき立てられる。
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旅行記のバイブルと言われるこの本。 三部作すべてを読み終えましたが私にはちょっと古く感じてしまいました。 常に時代は変化しており、このような旅行者を見守る暖かい目線や親切心って 本当にまだあるのかなぁや、本当に数百円で泊まれる安宿がまだあるのかなぁ という疑問が沸いてきてしま...
旅行記のバイブルと言われるこの本。 三部作すべてを読み終えましたが私にはちょっと古く感じてしまいました。 常に時代は変化しており、このような旅行者を見守る暖かい目線や親切心って 本当にまだあるのかなぁや、本当に数百円で泊まれる安宿がまだあるのかなぁ という疑問が沸いてきてしまいました。(実際にあるらしいのですが笑。) 自分がジョシだからこそ、こうゆう一人旅は中々できないし、だからこそ憧れと入り混じって羨ましいな、ズルイなっていう 気持ちで読んでしまいました。 皆はあーあ、もっと早くこの本に出会っていればな、と言いますが、私としてはオトコだったらなぁという 気持ちでいっぱいです。
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あえて「人生を変えた一冊」を挙げるとしたらきっと『深夜特急』だろうというほどに、僕にとっては青春の一冊であり、世界に目を向ける原動力であった本です。高校3年のある日、図書室で、まるで呼ばれたかのように偶然手に取りました。図書室で毎日受験勉強をしながら、合間合間に裏のソファーで読み...
あえて「人生を変えた一冊」を挙げるとしたらきっと『深夜特急』だろうというほどに、僕にとっては青春の一冊であり、世界に目を向ける原動力であった本です。高校3年のある日、図書室で、まるで呼ばれたかのように偶然手に取りました。図書室で毎日受験勉強をしながら、合間合間に裏のソファーで読みふけっていたなあ。 今でも読み返すたびに、未知の国々を旅する自分をひたすら想像していたあの頃の自分が、懐かしく思い出されます。
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