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性的人間の分析 の商品レビュー

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2015/03/03

キリストや聖徳太子、松尾芭蕉、マルクスとレーニンなど、歴史上のさまざまな人物を取り上げ、性の観点から彼らの人物像を分析した本です。 著者は、本書の方法を「人物分析学」と呼んでおり、フロイトがレオナルド・ダ・ヴィンチの隠された性的願望を分析した手法を引き継いだものと述べられていま...

キリストや聖徳太子、松尾芭蕉、マルクスとレーニンなど、歴史上のさまざまな人物を取り上げ、性の観点から彼らの人物像を分析した本です。 著者は、本書の方法を「人物分析学」と呼んでおり、フロイトがレオナルド・ダ・ヴィンチの隠された性的願望を分析した手法を引き継いだものと述べられています。ただ、じっさいに読んだ印象では、精神分析の手法を踏まえた議論が展開されているとは思えないところも多々あります。たとえば、喜多川歌麿、葛飾北斎、渓斎池田英泉といった浮世絵師や、「残酷画家」伊藤晴雨の項は、人物の紹介にとどまっています。また、聖徳太子が制定した『十七条の憲法』が『玉房秘訣』を踏まえたものであるという珍説に類するような話も多いと感じました。おそらく、単純に楽しんで読めばよいのではないかと思います。 なお、著者本人である「高橋鐵」の項では、著者の旧友とされる倉橋久雄が、著者の小説作品「怪船人魚号」と「交霊鬼懺悔」の内容を紹介しています。

Posted byブクログ