裏切りの国 の商品レビュー
あの「深夜プラス1」は余りにも有名ですが、これも一気に読めた。 アリステア・マクリーンのように彼の作品には裏切り者がよくでてきますが 拳銃や車、飛行機などの造形の深さはマクリーンを凌ぐとのこと。
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かなり昔に発刊された本。縁あって取り寄せた。乗っていた飛行機のオーナとなる会社が破産して報酬がなくなったパイロットとその相棒とが巻き込まれた事件。追い詰められた男たちの悲話。40代で「もう俺たちは若くないんだぞ。」というセリフがあったが、今の自分はもう64歳。それで自分はどうな...
かなり昔に発刊された本。縁あって取り寄せた。乗っていた飛行機のオーナとなる会社が破産して報酬がなくなったパイロットとその相棒とが巻き込まれた事件。追い詰められた男たちの悲話。40代で「もう俺たちは若くないんだぞ。」というセリフがあったが、今の自分はもう64歳。それで自分はどうなるのという悲哀を感じた。
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何とも切ない哀愁の漂う物語である。 夢や希望を持つには人生に疲れ切った男たちによる一種の宝探しである。主人公がちょっとものを斜めに見るくせがあるのは、まっすぐに向き合うことに疲れ切っているからだろう。それでもなお、自分の中のルールにこだわってしまうあたりが、ライアルらしい人間像だ...
何とも切ない哀愁の漂う物語である。 夢や希望を持つには人生に疲れ切った男たちによる一種の宝探しである。主人公がちょっとものを斜めに見るくせがあるのは、まっすぐに向き合うことに疲れ切っているからだろう。それでもなお、自分の中のルールにこだわってしまうあたりが、ライアルらしい人間像だ。 主人公に相棒を与えたことで、かえって物語が鬱屈したような気がする。コンビだからこそ生まれるすっとするようなアクションもあるのだけど、全体としては合わせ鏡のように、ふたりの寂しさや疲れが反響しているようだ。初期の作品のような、欲得ずくのパートナーの方が、逆に救いがあったような気がすると言ったら大げさだろうか。 タイトルに象徴されるような展開といい、ラストといい、必ずしも気持ちの良い余韻が残る物語ではない。が、強く響く余韻が残るのは事実。ただ、読み手を選ぶと言えば選ぶかもしれない。
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