王の闇 の商品レビュー
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「ガッツ石松って、パンチドランカーの変なおじさんでしょ?」というあなたに、この本を。「強い男が少なくなった・・・」とお嘆きのあなたにも、この本を。
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熱い世界をクールな視点で書いた本。元気が出ない時にもおすすめです。
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熱い文章なので気合が入ります。男の人はぜひ読んでみて下さい。
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ボクシングを中心にした5篇のスポーツノンフィクション集。敗れざる者たち、一瞬の夏との繋がりが見れる文章も多くとても楽しめた。解説者も述べているが、沢木耕太郎の醍醐味は、一つ一つの作品の連動性であるのかもしれない、と思った。
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沢木耕太郎のスポーツノンフィクション。「破れざる者たち」より知名度は低いと思う。 表題と取り上げている選手は以下の通りで、マラソン選手の瀬古利彦の他は4人ともボクサー。 ジムー大場政夫 普通の一日ー瀬古利彦 コホーネス<肝っ玉>ー輪島功一 ガリバー漂流ー前溝隆男 王であれ、道化で...
沢木耕太郎のスポーツノンフィクション。「破れざる者たち」より知名度は低いと思う。 表題と取り上げている選手は以下の通りで、マラソン選手の瀬古利彦の他は4人ともボクサー。 ジムー大場政夫 普通の一日ー瀬古利彦 コホーネス<肝っ玉>ー輪島功一 ガリバー漂流ー前溝隆男 王であれ、道化であれージョー・フレイジャー 刊行が1989年だが主に70年台に活躍した選手を取り上げているため、私は輪島とフレイジャーの名前が辛うじて分かるだけだった。 ジム 沢木耕太郎はエッセイでたまに「夭逝者について強く関心を持っていた時期があった」と述べている。「敗れざる者たち」の「長距離ランナーの遺書」の円谷幸吉と、「ジム」の大場政夫はこの着想の源になった人物だろう。23歳で夭逝した世界チャンピオンについて、帝拳ジムのマネージャーの長野ハルの一人称で描写する。 ガリバー漂流 相撲、野球、ボクシング、ボウリング、レスリングと職を変えていく前溝の生き方は、スポーツの世界でもこんな生き方が出来るのか(あるいは、出来るような時代だったのか)と驚かされる。 王であれ、道化であれ モハメド・アリとレオン・スピンクスの試合を前にしたニューオーリンズ。かつてのチャンピオンであるフレイジャーへの取材を試みる沢木。フレイジャーはクラブのイベントで歌っていた。 本題とは関係ないが「バーボン通り」はニューオーリンズにあるのねということをこの話で初めて知った。
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凄いですね。沢木耕太郎。 なんだかズンズン胸に押し込まれるような言葉が随所に散りばめられている。 沢木耕太郎さんは、時に主人公達を無情に切り刻み、批判する。しかし、週刊誌の無責任な暴露記事と(比較するのも失礼だが)その読後感が圧倒的に違うのは、綿密な取材(この人の場合、ほとん...
凄いですね。沢木耕太郎。 なんだかズンズン胸に押し込まれるような言葉が随所に散りばめられている。 沢木耕太郎さんは、時に主人公達を無情に切り刻み、批判する。しかし、週刊誌の無責任な暴露記事と(比較するのも失礼だが)その読後感が圧倒的に違うのは、綿密な取材(この人の場合、ほとんどが直接主人公に付き添って行う)による真実感と、やはりどこかに暖かい眼差しが存在するからだろう。 コホーネスの輪島。格好良いですね・・・。ブラウン管でみるヘラヘラは一面に過ぎず、その裏にある、さすが世界チャンピオンと思わせる執念
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ボクシングに限らずスポーツの世界で頂点を極め、そして陥落していった男たちの短編集です。 日本で一番歴史のあるボクシングジムの女性マネジャーが、昭和48年に現役チャンピオンのまま交通事故で死亡した大場政夫について述懐する「ジム」を読みたくて買いました。そのマネジャー長野ハルさん...
ボクシングに限らずスポーツの世界で頂点を極め、そして陥落していった男たちの短編集です。 日本で一番歴史のあるボクシングジムの女性マネジャーが、昭和48年に現役チャンピオンのまま交通事故で死亡した大場政夫について述懐する「ジム」を読みたくて買いました。そのマネジャー長野ハルさんは先に読んだ「一瞬の夏」にも少しだけ登場します。 調べてみると、80歳を越えて未だ現役ということで驚きました。どんな人なのか会ってみたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
沢木耕太郎さんの本は初めて読みました。 「深夜特急」を読みたいなとは思ってたのですが。 本書を読んでみたきっかけはどこかで読んだ前溝 隆男さんのこと。 国際プロレスのレフェリーだった人です。 国際プロレスはかつて日本のプロレスが3つしか団体のなかったころのマイナー団体。 あまりテレビがつかず、ほとんど観ることができませんでした。 試合自体も近所に来た記憶がない。 ただ、昭和のプロレスファンは馬場派猪木派に分かれてはいても、決してないがしろにできない団体であります。 現在、ある意味プロレスラーの代表みたいに扱われているアニマル浜口も「国際」のレスラーでした。 あと、有名どころではラッシャー木村やストロング小林(金剛)も。 外国人では、カール・ゴッチ、アンドレ・ザ・ジャイアント、ビル・ロビンソンも国際のスター選手でした。 レフェリーも非常に濃い人達を揃えていたと思います。揃えていたわけではないでしょうが、結果的に個性的だったと。 その中にあっては、地味な存在として前溝隆夫さんの名前は記憶に残っていました。 でも、ほとんど忘れられた存在で、今ググってもほとんど情報は出て来ません。 ところが、実はスゴイ人なんですよね。 この人に、ほぼ唯一スポットライトを当てたのが、この中編集に入っている「ガリヴァー漂流」という一編。 もしかしたら、国際プロレスの中でも最もスゴイ経歴の持ち主かも知れません。 戦争中のトンガ王国に日本人とのハーフに生まれたのですが、外見的には縄文人の見本のようで、どこから見ても日本人です。 和歌山県で育ち、中学卒業と同時に大相撲に入門します。 割りと順調な番付の上がり方をするのですが、大した理由もなく若くして引退。 その後、ほとんど経験のないプロ野球に挑戦し、続いてプロボクサーになります。 大相撲力士からプロボクサー。 こんな経歴を持った人、日本のスポーツマンにいるでしょうか。 しかも、ボクシングでもかなりの強さを誇り、ミドル級の日本王者に上り詰めます。 「はじめの一歩」は前溝さんをモデルにしたのではないかと思うほど、気が優しかったようです。 もっと貪欲であれば、その当時の日本ボクシング界に力があれば、竹原慎二以前に世界ミドル級のチャンピオンになれたのかも知れません。 最終的には国際プロレスのレフェリーになるのですが、その時々のエピソードがかなり面白く描かれます。 そして、今回ボクは前溝隆夫さんを描いた小説であることを知っていたのですが、その名前がでてくるのは物語の半分を過ぎてからです。 ほとんど感情移入できないままここまで引っ張ってこれる力のある小説(モノローグ)ではあると思いました。 その他の作品としては最後の表題作「王の闇」。 ジョー・フレイジャーの没落した侘しさを彷彿とさせる佳作です。 「深夜特急・ボクサー編」という感じです。
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増田係長のお薦め本。輪島の生き方、負けてもボロボロになっても挑戦し続けることこそ大切であると伝えたかった。綺麗じゃない辞め方も生き方としてもいい。
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