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セルボーンの博物誌 の商品レビュー

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2015/10/29

ダールの『訪問者』で、オズワルド叔父さんが車に積み込み、「読むたびに新しい発見があり、何度でも読み返す価値のある本」として紹介していた英国博物史上の奇書。原書は 1789年の刊行。18世紀イギリス南西部の高地セルボーンに住んだ牧師ギルバート・ホワイトが、現地の鳥や動植、昆虫、植物...

ダールの『訪問者』で、オズワルド叔父さんが車に積み込み、「読むたびに新しい発見があり、何度でも読み返す価値のある本」として紹介していた英国博物史上の奇書。原書は 1789年の刊行。18世紀イギリス南西部の高地セルボーンに住んだ牧師ギルバート・ホワイトが、現地の鳥や動植、昆虫、植物や気候、地質、自然現象について書簡の形で書き綴る。特に鳥の生態(渡り鳥なのか、冬眠するのか、など)について詳しい。後半デインズ・バリントへの書簡30信以降は土地の風土がよく描かれていて、秀逸な随筆ともなっている。 ギルバート・ホワイトが博物学に一生を捧げたのならば、その『ギルバートの博物誌』に一生を捧げたとも言える西谷退三の訳(1992年刊行の八坂書房版。オリジナルの自費出版版は1958年)で読了。単調な部分も少なくないので、少しずつ慈しむように読む。

Posted byブクログ