情報科学のための論理数学 の商品レビュー

細井勉【著】

2012/01/14

回路設計上の問題を取り上げているところはとても参考になる。
特に、技術上の制約を整理しているところがうれしい。
　入力の個数(fan-in)は、一定数に制限
　素子の出力からの分岐の個数（fan-out)も、一定数に制限
　入力から出力までのゲート素子の最大個数（段数）も信号伝搬時間、信号の水準から制限
　　　　　　　　　　　　　　面積は？
ゲート素子の選択の問題の問題については、論理関数族の完全性の問題は解決済みとのこと。極小完全な族は４個の元からなるらしい。

回路の選択の問題では、評価関数（費用、演算速度、信頼性）を課題としている。
評価関数は明確に決まるとは限らないこと。また、数学的な解法がみつかるとは限らないことなど。