革命の堕天使たち の商品レビュー
フィンランドからソビエトに夫ともに生き、スターリンの粛清の中で長期間に渡り、刑務所と収容所で過ごした共産党の主なポストにあった女性の話である。主人がオットーであり、スターリン体制の下でも銃殺されもせずに、外交を成し遂げたという差も大きい。 ソ連のスターリン体制についてしるための...
フィンランドからソビエトに夫ともに生き、スターリンの粛清の中で長期間に渡り、刑務所と収容所で過ごした共産党の主なポストにあった女性の話である。主人がオットーであり、スターリン体制の下でも銃殺されもせずに、外交を成し遂げたという差も大きい。 ソ連のスターリン体制についてしるための本である。 日本に少し住んでいて、日本についての本を執筆して 天皇の園遊会に招待されたり、ゾルゲとのやりとりもかかれていた。そして、片山潜がロシアに愛人とともに来て帰国させられたという話も記載されていた。 スターリンのもとで何が起こったかを詳細に説明した 本である。 米原万里が紹介していた本である。
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米原万里さんの「打ちのめされるようなすごい本」で、存在を知った人であり、本でした。何人かのフィンランド人の友人たちと、このアイノ・クーシネンの話をしましたが、夫であるオットー・クーシネンのことは皆知っていたものの、アイノのことは、知っている人がおらず、その場で、共にWIKIで調べ...
米原万里さんの「打ちのめされるようなすごい本」で、存在を知った人であり、本でした。何人かのフィンランド人の友人たちと、このアイノ・クーシネンの話をしましたが、夫であるオットー・クーシネンのことは皆知っていたものの、アイノのことは、知っている人がおらず、その場で、共にWIKIで調べて、「ほ~、なるほど」っとなった人でした。 第二次世界大戦中に日本にもスパイとして滞在したことがあるアイノ・クーシネン。外国人でありながら、ロシア共産党の党員として活動し、スパイ活動をしていたその目線で語られる当時の様子は、冷静沈着。 絶版本なので、図書館で借りて読みました。
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著者は、レーニン・スターリン時代のコミンテルン中央の幹部であり、スターリン死後もソビエト体制の要職を占め続けたオットー・クーシネンの妻。赤軍第四部から派遣され、1934〜37年に二度日本に滞在、ゾルゲとも連絡を取りながら「ハンソン夫人」という名で東京の社交界にも出入りしていた人...
著者は、レーニン・スターリン時代のコミンテルン中央の幹部であり、スターリン死後もソビエト体制の要職を占め続けたオットー・クーシネンの妻。赤軍第四部から派遣され、1934〜37年に二度日本に滞在、ゾルゲとも連絡を取りながら「ハンソン夫人」という名で東京の社交界にも出入りしていた人物でもある。東京での活動が書かれているか? という興味から手に取ったが、そちらよりも、クーシネンの傍らで見聞きしたコミンテルンの内実や、ソビエトに戻った後のスターリン治下「粛清」の時代をめぐる証言の方に引きこまれた。 遠い東京から見ていると、コミンテルンは何やら巨大な権力の機構のようにイメージされる。だが、著者の証言を読んでいると、まったく大したことのない、ひどく非合理的で機動性を欠いた、どこにもあるようなみすぼらしい組織にしか見えない。にもかかわらず、各国共産党に対しては強大な権力と権威を持っていた(と見えていた)。このギャップ自体が考えるに足る問題だと思う。 また、本書で著者は、自分が出会い、すれ違い、視線を向け合った人物の名前と印象を、いかにも几帳面な筆致で記しおいている。中には、彼女の言葉が記さなければ、何の記録も残らぬままに世を去るハメになった人たちも少なからずいたはずだ。 そう考えると、1930-40年代の世界には、こうした「牢獄」の中で生き、死んで行った人々があちこちにいたことになる。ひとは、これを「全体主義の時代」と言うが、その言葉は、こうした体験の痛みや悲しみと触れ合うものではないように感じられる。日本帝国による「弾圧」もふくめ、「比較牢獄史」とでもいうべき考察があってもよいのでは…と夢想する。
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この本は文春で紹介され古本屋等を探したり したけどなく、なにかのきっかけで入手できたが 主人公はコミンテルン時代に活躍したフィンランド人の コミュニストでエリートである。 日本にもスパイとしてきたこともあるがゾルゲとも とも同じ時期に活動していたが、失脚しラーゲリに送られて いる...
この本は文春で紹介され古本屋等を探したり したけどなく、なにかのきっかけで入手できたが 主人公はコミンテルン時代に活躍したフィンランド人の コミュニストでエリートである。 日本にもスパイとしてきたこともあるがゾルゲとも とも同じ時期に活動していたが、失脚しラーゲリに送られて いる波乱にとんだ人生を送っている。
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