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本田宗一郎の経営学 の商品レビュー

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2009/10/04

言わずと知れた本田宗一郎。本田宗一郎が『本田宗一郎』になりえた第一の所以として世間で考えれれているのは、独創性、派手さ、斬新、奇抜、といった言葉の類のものだと思う。しかし、この書で触れているのは本田宗一郎が一番に生涯貫いてきたもの、「論理」、これに焦点を当て、またこれが本田宗一郎...

言わずと知れた本田宗一郎。本田宗一郎が『本田宗一郎』になりえた第一の所以として世間で考えれれているのは、独創性、派手さ、斬新、奇抜、といった言葉の類のものだと思う。しかし、この書で触れているのは本田宗一郎が一番に生涯貫いてきたもの、「論理」、これに焦点を当て、またこれが本田宗一郎の一番に秀でていた点として論じている。本田氏のハンマーで社員を殴る、怒鳴り散らすなどの行為は今も語り継がれるほどであり、彼の発言に関しては「ホンダ語」とまでの名称が付けられるほどである。そのイメージが独り歩きをし始め、世間一般の『本田宗一郎』と本田宗一郎の乖離が見られた。それに本書は惑わされることなく、本来評価されるべき点として「本田の論理的思考」に触れ、その正しさを説いている。ホンダが今後もホンダであり続けるためにはこの本田の論理的思考を理解し、それを踏まえての行動をせよ、と一ファンとしてではなく、本田宗一郎を優れた日本人経営者として評価する学者、としての立場からそれを書いている。この書を読んだことで本田宗一郎の見方は自分の中でかなり変化した。

Posted byブクログ